肉芽腫：医療用語としての意味と特徴
医療と看護を知りたい
先生、肉芽腫について教えてください。
医療の研究家
肉芽腫は、マクロファージが反応して形成される慢性炎症反応だよ。腫瘍性病変ではなく、免疫学的炎症反応の一過程なんだ。
医療と看護を知りたい
マクロファージ系細胞が反応するんですね。他にどんな細胞が関係していますか？
医療の研究家
マクロファージ、リンパ球、好酸球、形質細胞だね。細胞の種類としては類上皮細胞や多核巨細胞も出現することが多いよ。
肉芽腫とは。
医療における用語「肉芽腫」とは、外来物質に対するマクロファージと呼ばれる細胞が反応してできる慢性的な炎症のことです。「腫」という字が入っていますが、がんではありません。免疫反応の一種です。医学では「にくげしゅ」と呼ぶことが一般的です。
肉芽腫は、マクロファージやリンパ球、好酸球、形質細胞などの細胞から構成されています。また、大型化したマクロファージの一種である類上皮細胞や多核巨細胞が見られることも多いです。
肉芽腫が形成され維持されるためには、腫瘍壊死因子αやインターフェロンγ、マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインや増殖因子が重要な役割を果たしています。
肉芽腫とは
肉芽腫とは、炎症によって組織内に形成される、限局性の病的増殖のことです。肉芽腫は通常、免疫系の過剰反応が原因で、免疫細胞が特定の物質に過剰に反応し、炎症を引き起こします。炎症が続くと、巨細胞と呼ばれる大きな細胞を含む増殖組織が形成されます。肉芽腫は、感染症や炎症性疾患など、さまざまな原因で発生します。
肉芽腫の形成
肉芽腫の形成は、免疫系の過剰反応によって生じる病態です。免疫系が、感染や他の病原体に対して異物と認識した物質に反応して、炎症反応を引き起こします。この炎症反応が持続し、免疫細胞や組織の破片が蓄積すると、肉芽腫が形成されます。肉芽腫は、結節状または腫瘤状の病変として組織に現れ、その中に炎症細胞や壊死組織が含まれます。
肉芽腫の維持
肉芽腫の維持は、その形成にさらなる刺激が関与せず、炎症反応が持続することです。これには、慢性感染症、自己免疫疾患、または異物の持続的な存在などが原因となる場合があります。肉芽腫が維持されると、炎症性細胞の浸潤が続き、組織破壊や線維化につながる可能性があります。さらに、肉芽腫はしばしば巨細胞と呼ばれる多核細胞を形成し、異物を貪食または殺傷する役割を果たします。
肉芽腫の構成成分
-肉芽腫の構成成分-
肉芽腫は、さまざまな細胞が集合した病理学的構造です。その主な構成成分は以下のとおりです。
* -上皮様巨細胞-融合したマクロファージで、多核を持ち、胞体内には異物を貪食した残骸が含まれます。
* -巨細胞-上皮様巨細胞と同様に融合したマクロファージですが、多核が少なく、胞体内には異物がみられません。
* -リンパ球-B細胞、T細胞、NK細胞など、さまざまな種類のリンパ球が肉芽腫に浸潤します。
* -好中球-一部の肉芽腫では、好中球が浸潤することもあります。
* -線維芽細胞-肉芽組織を形成する線維性細胞で、肉芽腫の増殖や線維症に関与します。
肉芽腫の原因
-肉芽腫の原因-
肉芽腫は、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫などの感染症や、自己免疫疾患、さらには遺伝性疾患をはじめとするさまざまな原因によって引き起こされます。感染症の場合、免疫細胞が感染源を排除する過程で肉芽腫が形成されます。自己免疫疾患では、免疫細胞が自己の組織を攻撃して肉芽腫が形成されるのに対し、遺伝性疾患では、遺伝子変異によって免疫システムが異常を起こして肉芽腫が形成されます。また、異物や金属などの刺激に対しても肉芽腫が形成されることがあります。