血漿とは?血液の成分と役割
医療と看護を知りたい
血漿について教えてください。
医療の研究家
血漿は、血液の細胞以外の液体成分で、血液の約60%を占めています。
医療と看護を知りたい
どうやって血漿が得られるのですか?
医療の研究家
血液を試験管に入れて遠心分離すると、上清として黄色い液体成分が得られます。それが血漿です。
血漿とは。
血液の液体成分の呼び方として「血漿」という言葉があります。血漿は、血液に含まれる細胞以外の成分で、血液の約60%を占めています。残りの40%は血球(赤血球、白血球、血小板)です。血液を試験管に入れて回転して分離すると、上の方に現れる黄色い液体が血漿です。
血漿とは?
血漿とは、血液の約55%を占める液体成分のことです。血液内の細胞成分、つまり赤血球、白血球、血小板を運び、栄養素やホルモンなどの生体物質を全身に運搬する役割を担っています。また、血漿は体温の維持、pHの調節、老廃物の除去にも関与しています。
血漿の構成成分
-血漿の構成成分-
血漿は、約92%が水分でできており、そのほかには主にたんぱく質、電解質、ホルモン、廃棄物などが含まれています。もっとも主要なたんぱく質はアルブミンで、浸透圧の維持や栄養素の運搬に重要な役割を果たしています。電解質にはナトリウム、カリウム、カルシウムなどがあり、体液の浸透圧やpHのバランスを維持しています。ホルモンは、体のさまざまな機能を調整するために血流にのって運ばれます。また、老廃物も血漿に溶けて運ばれ、腎臓でろ過されて体外に排出されます。
血漿の役割
血漿の役割は、血液の成分の輸送、体のpH平衡の維持、血圧の調整など多岐にわたります。血漿中の電解質やタンパク質は、神経信号伝達や筋肉の収縮に不可欠です。また、血漿は廃棄物の輸送も行い、二酸化炭素や尿素などを腎臓や肺に運びます。さらに、血漿には免疫グロブリンなどの抗体が含まれており、感染症から体を守ります。
血漿の分離方法
血漿の分離方法は、血液の液体成分である血漿を得る際に重要なプロセスです。一般的な方法は、遠心分離法を用いて行われます。
この方法では、採取された血液を遠心分離機にかけ、高速回転させることで、比重の違いによって各成分を分離します。遠心力の作用により、重い赤血球や白血球は沈殿し、上澄みに血漿が集まります。その後、上澄み液を慎重に採取して血漿の分離を行います。
血漿輸血
-血漿輸血-
血漿輸血とは、血漿成分のみを患者に輸血する治療法です。血漿は血液の液体成分で、タンパク質、ホルモン、電解質など、重要な成分が含まれています。血漿輸血は、以下のような場合に使用できます。
* 出血の治療多量出血した場合、血漿は血液の量を増やし、止血を促進します。
* ショックの治療ショックは、体組織への血流が低下した状態です。血漿輸血は、血流を増やし、血圧を回復させるのに役立ちます。
* 感染症の治療感染症が重篤な場合、血漿は抗体や他の免疫因子を提供し、感染と闘うのを助けます。
血漿輸血は、全血輸血よりも安全で、アレルギー反応のリスクが低いです。また、血液型が合わない患者にも輸血できます。ただし、血漿輸血には、輸血関連急性肺障害(TRALI)やウイルス感染症などのリスクもあります。