交差適合試験とは?医療用語の解説
医療と看護を知りたい
交差適合試験について教えてください。
医療の研究家
交差適合試験は、患者さんに提供されるドナーの血液製剤が適合するかを判断するための検査です。
医療と看護を知りたい
適合するかどうかの基準はなんなんですか?
医療の研究家
患者の赤血球とドナーの血漿が混ざったときに凝固するかどうかが基準になります。凝固しなければ適合と判断されます。
交差適合試験とは。
血液製剤の適合性を調べるための検査「交差適合試験」。これは、患者に移植するドナーの血液製剤が適合しているかどうかを判断する検査で、「クロスマッチ」「クロスマッチング」とも呼ばれます。
交差適合試験とは?
交差適合試験とは?輸血を行う前に、必ず実施される重要な検査です。輸血を受けようとしている患者の血液と、輸血しようとしている血液を混ぜ合わせて反応が起きないかどうかを調べます。この試験により、輸血後の溶血やその他の免疫反応を防ぐことができます。交差適合試験は、患者の血液型を決定し、輸血血液と適合することを確認することで、安全で効果的な輸血を確保するために不可欠です。
交差適合試験の種類
-交差適合試験の種類-
交差適合試験には主に2つの種類があります。
通常交差適合試験輸血前に行われる標準的な試験で、レシピエントの血しょうとドナーの赤血球を組み合わせて反応を観察します。この試験では、即時型、遅延型、非溶血性抗体の存在を検査します。
拡張交差適合試験稀な抗体や弱い抗体がある場合に実施されるより包括的な試験です。さまざまな温度や洗浄技術を使用して、より広範囲の抗体を検出します。
交差適合試験の重要性
交差適合試験の重要性
交差適合試験は、輸血後の合併症を防ぐ上で非常に重要です。なぜなら、輸血する血液と受け取る血液の適合性を確認することで、輸血後の激しい拒絶反応や溶血反応を防ぐことができるからです。輸血後の拒絶反応は、輸血された血液中の抗原が、受け取る人の免疫系によって異物として認識され、攻撃されることで起こります。溶血反応は、輸血された血液中の赤血球が、受け取る人の血中の抗体によって破壊されることで起こります。どちらも重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
交差適合試験の限界
交差適合試験の限界として、まず挙げられるのが、適合性がある結果が出ても、実際に輸血したときに輸血反応を起こす可能性がある点です。これは、交差適合試験では主に赤血球の適合性を調べるため、他の成分(白血球や血小板)による免疫反応を起こす可能性を完全に排除できないためです。
また、交差適合試験は特定時点での適合性を調べるものであり、時間の経過とともに適合性が変化する可能性があります。特に、異なる人からの輸血を繰り返す場合、患者が輸血される側の抗体に対する感受性が高まることがあり、遅延型輸血反応を引き起こす可能性があります。
交差適合試験の結果
交差適合試験の結果は、血液型の適合性を評価するために実施されます。交差適合試験では、レシピエントの血漿とドナーの赤血球を混ぜ合わせて反応を観察します。
交差適合試験の結果には、適合、非適合、一部適合(弱い反応)の3種類があります。適合は、レシピエントの血漿とドナーの赤血球が反応せず、輸血が可能であることを示します。非適合は、レシピエントの血漿がドナーの赤血球に反応し、輸血が不可能であることを示します。一部適合は、レシピエントの血漿がドナーの赤血球に弱く反応しますが、特別な対応があれば輸血可能な場合があります。