出血性ショックとは?症状や応急処置を解説

出血性ショックとは?症状や応急処置を解説

医療と看護を知りたい

出血性ショックについて詳しく教えてください。

医療の研究家

出血性ショックは、出血による血液循環量の低下によって引き起こされるショックです。循環血液量減少性ショックの一種です。

医療と看護を知りたい

循環血液量減少性ショックとは何ですか?

医療の研究家

循環血液量減少性ショックは、循環血液量が不足することによって起こるショックです。出血性ショックのほかに、脱水や心臓病も原因となります。

出血性ショックとは。

出血により大量の血液が失われ、血液の循環量が大きく減少した状態を「出血性ショック」といいます。これは、循環血液量減少性ショックの一種です。

出血性ショックの原因と症状

出血性ショックの原因と症状

出血性ショックの原因は、大量の出血による体内の血液量の減少です。この出血は、外傷や手術、胃潰瘍などの原因で起こります。大量の出血が続くと、心臓は全身に十分な血液を送り出すことができません。

出血性ショックの症状として、意識障害(意識が朦朧とする、反応が鈍くなる)、脈拍の増加、血圧の低下、肌が青白く冷たくなる、呼吸が浅くなる、などの症状が出ます。出血が多量なほど、症状は重篤になります。出血性ショックは重篤な状態であり、適切な処置を受けなければ命にかかわる可能性があります。

出血性ショックの分類

出血性ショックの分類

出血性ショックの分類は、出血量によって段階的に分けられます。最も重度の「出血性ショック」は、体内の血液量の30%以上が失われた状態を指します。この状態では、組織や臓器に十分な血液が供給されず、死亡に至る可能性があります。

中等度の「低血容量ショック」は、15~30%の血液量が失われた状態です。めまいや動悸、皮膚の蒼白などの症状が見られます。

軽度の「前ショック」は、15%未満の血液量が失われた状態です。倦怠感や口渇などの比較的軽度の症状が出ます。

出血性ショックの分類を理解することで、出血の緊急性や適切な応急処置を判断できます。重度の出血の場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。

出血性ショックの診断と治療

出血性ショックの診断と治療

-出血性ショックの診断と治療-

出血性ショックの診断は、バイタルサインの変化や身体診察によって行われます。血圧低下、脈拍増加、顔面蒼白、冷や汗などが見られます。また、精神状態の変化(錯乱や意識障害)や皮膚の斑点(紫斑)にも注意が必要です。

治療の最優先事項は、出血を止めることです。直接圧迫や止血帯を使用して出血源を塞ぎます。同時に、輸血や輸液による循環血液量回復を行います。また、患者の保温や酸素投与も行い、バイタルサインの安定を図ります。

出血性ショックは、早期発見と適切な治療が不可欠です。放置すると、臓器障害や生命の危険につながる恐れがあります。出血後の変化に気づいたら、すぐに医療機関を受診してください。

出血性ショックに応じた応急処置

出血性ショックに応じた応急処置

出血性ショックに応じた応急処置としては、まず出血を止めることが最優先です。傷口を清潔なガーゼや布で強く圧迫し、止血します。出血が止まったら、傷口を清潔な包帯などで覆い、圧迫止血を継続します。応急処置の際は、傷口を直接触らないように注意しましょう。

また、ショック状態を防ぐことも重要です。傷ついた人を安静にし、傷口より心臓が低い位置になるように横たわらせます。毛布や衣類で保温し、体温を維持します。意識がなければ、回復体位(あお向けに寝かせ、あごを少し上げ、気道を確保する体勢)をとらせます。

出血性ショックの予防と対策

出血性ショックの予防と対策

-出血性ショックの予防と対策-

出血性ショックを防ぐために、出血の原因を取り除くことが最優先です。交通事故や銃撃など、外傷が原因の場合は、医療機関に搬送されるまで出血を止める必要があります。内出血の場合は、圧迫止血を行い、患部を高く保つことが有効です。

また、出血を防ぐためには凝固因子を補充することも重要です。凝固因子は血液が固まるのを助けるタンパク質で、輸血や凝固因子製剤の投与によって補充できます。さらに、輸液で血圧を維持することで、出血性ショックの予防に役立ちます。輸液は生理食塩水や輸血によって行われます。

予防だけでなく、対策として十分な休息を取ることも大切です。出血性ショックは身体に大きな負担を与えるため、十分な睡眠と安静が必要です。また、健康的な食生活を送ることで、凝固因子生成に必要な栄養素を摂取できます。さらに、定期的な運動は血行を促進し、出血性ショックのリスクを軽減します。

タイトルとURLをコピーしました