赤血球数とは?検査や診断への活用
医療と看護を知りたい
『赤血球数』について教えてください。
医療の研究家
赤血球数とは、血中の赤血球の数を表す検査項目です。全血球の99%以上を占めていて、RBCと記載されることもあります。
医療と看護を知りたい
赤血球数が少ないとどういうことが起こりますか?
医療の研究家
赤血球数が少ないと、酸素を全身に運ぶ能力が低下し、貧血の症状が出る可能性があります。
赤血球数とは。
血液検査でよく用いられる用語に「赤血球数」があります。赤血球数は、血液中の血球成分のうち、最も多い赤血球の数を指し、全血球の99%以上を占めます。略して「RBC」と表記されることが一般的です。
赤血球数とは?
赤血球数とは、血液1立方ミリメートルに含まれる赤血球の数を指します。赤血球は、酸素と二酸化炭素を運搬する血液中の重要な成分です。十分な赤血球数を維持することは、体の組織に酸素が適切に供給されるために不可欠です。赤血球数は、貧血や多血症などの血液疾患の診断とモニタリングに広く使用されています。
赤血球数の正常値
赤血球数の正常値は、性別や年齢によって異なります。一般的に、大人の男性では13.5~17.5 x 10^12/L、大人の女性では11.5~15.5 x 10^12/Lと言われています。新生児では17~25 x 10^12/Lと高くなりますが、数か月かけて低下していきます。これらの値は、血液1リットルあたりの赤血球の数を表しています。
赤血球数の異常値
赤血球数の異常値は、健康状態を把握するための重要な指標です。赤血球数は正常範囲を超過すると多血症、不足すると貧血と呼ばれます。
多血症は、赤血球の過剰生産や血漿量の減少が原因で起こります。症状としては、頭痛、めまい、倦怠感などが現れます。また、貧血は、赤血球の不足や機能障害が原因で起こり、息切れ、疲労感、蒼白などをもたらします。
赤血球数の異常値は、血液検査によって検出できます。検査では、赤血球の数だけでなく、ヘモグロビン濃度やヘマトクリット値も測定します。これらの値は、赤血球の健康状態や機能を評価するのに役立ちます。
赤血球数の異常値が認められた場合は、その原因を特定することが重要です。一般的な原因としては、貧血の場合では鉄分欠乏やビタミンB12欠乏、多血症の場合では喫煙や脱水などが挙げられます。原因が特定できれば、適切な治療を受けることで赤血球数を正常範囲に近づけることができます。
赤血球数を調べる検査方法
赤血球数を調べるには、血球計数検査と呼ばれる検査を実施します。この検査では、少量の血液サンプル採取し、顕微鏡を使用して赤血球の数を数えます。他にも、機械を使用して血液サンプルを分析する血球分析装置と呼ばれるものもあります。この装置では、自動的に赤血球の数やその他の血液細胞の値を測定することができます。さらに、末梢血塗抹検査という、血液をスライドグラスに塗って染色した標本を顕微鏡で観察する検査もあります。この検査では、赤血球の形態や異常の有無を調べることもできます。
赤血球数からわかること
「赤血球数からわかること」
赤血球数は、血液中の赤血球の数を示す検査値です。赤血球数は、体のさまざまな状態を把握するのに役立ちます。
赤血球の主な機能は、酸素を肺から全身に運ぶことです。そのため、赤血球数が少ないと、組織に十分な酸素が供給されず、貧血や息切れなどの症状を引き起こすことがあります。一方、赤血球数が多いと、血液が粘稠になり、血栓のリスクが高まることがあります。
また、赤血球の形状や大きさを調べることで、さまざまな疾患の診断にも役立てられます。例えば、赤血球が鎌状に変形する鎌状赤血球症や、赤血球が破壊される溶血性貧血では、赤血球の形状や大きさに異常がみられます。