「低血糖」とは?検査・診断の用語を理解しよう
医療と看護を知りたい
『低血糖』ってどういう意味ですか?
医療の研究家
血糖値が体の正常な状態よりも低下した状態のことだよ。
医療と看護を知りたい
血糖値が何ミリグラム/デシリットル以下になると低血糖って診断されるんですか?
医療の研究家
一般的には空腹時で70~109ミリグラム/デシリットル以下だよ。
低血糖とは。
「低血糖(ていけっとう)」という医学用語は、体にとって必要な血糖値が下がりすぎている状態を指します。一般的に、空腹時の血糖値が70ミリグラム/デシリットル(mg/dL)以下になると、低血糖と診断されます。
「低血糖」とは何か
「低血糖」とは、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が低下した状態です。正常な血糖値は70~140mg/dLとされていますが、70mg/dL未満まで低下すると低血糖と診断されます。ブドウ糖は体内のエネルギー源となる重要な物質であり、低血糖になると、脳や筋肉などの臓器が十分なエネルギーを得ることができなくなります。その結果、めまい、冷や汗、ふるえ、意識障害などの症状が現れます。
低血糖の検査方法
「-低血糖の検査方法-」では、低血糖の診断に使用される一般的な検査について説明します。血液検査は、血糖値を測定する最も一般的な方法です。血液検査では、指先または腕から少量の血液を採取し、血糖値を測定します。連続血糖モニタリング(CGM)は、リアルタイムで血糖値を継続的に測定する装置です。CGMは、皮膚の下に挿入されるセンサーと、センサーから送られるデータを記録する受信機で構成されています。経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)は、ブドウ糖溶液を摂取した後の血糖値の変化を測定する検査です。OGTTは、インスリン抵抗性や糖尿病の診断に使用されます。
低血糖の診断基準
低血糖の診断基準
低血糖の診断は、血糖値以外にも症状や徴候を考慮して行われます。国際糖尿病連盟では、以下の基準を提唱しています。
* 血糖値が70 mg/dL未満で、低血糖に特徴的な症状や徴候(発汗、震え、動悸など)を伴う場合
* 血糖値が54 mg/dL未満の場合
* 低血糖を示唆する症状や徴候があり、他の原因が除外されている場合
低血糖の原因
低血糖の原因には、インスリンの過剰や肝臓障害、内分泌疾患などが挙げられます。インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、過剰に分泌されると血糖値が急激に低下してしまいます。肝臓はブドウ糖を貯蔵して必要なときに放出する役割を持っていますが、肝臓障害があるとこの機能が低下するため、低血糖が起こりやすくなります。また、甲状腺疾患や副腎不全などの内分泌疾患では、血糖値を調節するホルモンの分泌に異常が生じ、低血糖を引き起こすことがあります。
低血糖の合併症
-低血糖の合併症-
低血糖が持続したり、重度の低血糖を繰り返したりすると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。低血糖時の脳へのエネルギー供給の不足により、めまい、脱力感、意識消失、てんかん発作などが起こりやすくなります。また、長期的に低血糖が続くと、脳の認知機能の低下や、自律神経系や末梢神経系に障害が生じたりする可能性もあります。さらに、重度の低血糖が長時間続くと、脳の細胞に不可逆的な損傷を与えてしまい、昏睡や死亡に至ることもあります。