五十肩とは?原因不明の肩関節痛
医療と看護を知りたい
すみません、五十肩について教えてください。
医療の研究家
五十肩は、40~50歳以降に発症する肩関節の痛みと可動域制限のことです。正式には、肩関節周囲炎と言います。
医療と看護を知りたい
四十肩と呼ばれることもありますよね。
医療の研究家
そうです。以前は、腱板損傷や石灰沈着性腱板炎も五十肩に含まれていましたが、現在は原因が明らかな疾患は五十肩には含まれません。
五十肩とは。
五十肩という用語は、医学の整形外科で用いられます。この肩の症状は通常、40~50代で発生します。肩関節の痛みや可動域の制限が特徴ですが、原因は不明です。正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれますが、「四十肩」と呼ばれることもあります。
かつては、腱板損傷や石灰沈着性腱板炎なども五十肩に含まれていましたが、現在は炎症の原因が明確な疾患は五十肩には分類されていません。
五十肩とは何か?
五十肩は、肩関節を動かす筋肉や靭帯が炎症を起こす病気です。原因は不明ですが、加齢やホルモンバランスの変化などが関係していると考えられています。五十肩になると、肩に強い痛みが生じ、腕を動かすのが難しくなります。また、夜間に痛みが強くなるのが特徴です。
五十肩の原因
五十肩の原因は未だ解明されていません。そのため、原因不明の肩関節痛と呼ばれています。しかしながら、いくつかの要因が関与していると考えられています。
まず、年齢が重要な要因の1つと考えられています。40歳以降に発症することが多く、加齢に伴う肩の筋肉や腱の変性などが影響しているのではないかと推測されています。また、女性ホルモンのエストロゲンも関連していると考えられ、閉経後に五十肩を発症するケースが多く報告されています。
さらに、肩の使い過ぎや繰り返しの動作も五十肩のリスクを高める可能性があります。特に、腕を頭上に上げるような動作を頻繁に行う人は注意が必要です。これらの動作によって、肩関節周辺の組織が損傷し、炎症を起こすことが考えられます。
五十肩の症状
五十肩の症状は、初期、進行期、慢性期に分けて段階的に進行します。初期には、肩の痛みと運動制限が起こります。痛みの程度は軽微なものから鋭い痛みまでさまざまで、夜間や就寝時に悪化することがあります。運動制限は、肩を挙げる、外側に回す、後ろに引くなどの動作に表れます。
進行期になると、痛みがさらに強くなり、運動制限も悪化します。肩を動かせないほど痛みが強く、日常動作にも支障が出るようになります。また、肩こりや筋肉の萎縮もみられるようになります。
慢性期に入ると、徐々に痛みは軽くなりますが、運動制限は残ることがあります。肩が固まってしまい、日常生活に不便が生じることもあります。また、まれに、肩関節の変形や腱板断裂などの合併症が起こる場合があります。
五十肩の治療法
五十肩の治療法は、痛みを緩和し、可動域を改善することに焦点を当てています。初期段階では、安静、氷の当て、鎮痛剤が推奨されます。さらに、理学療法は、痛みを和らげ、運動の範囲を回復するための重要な役割を果たします。理学療法士は、ストレッチ、運動、筋肉強化エクササイズを指導します。重症例では、ヒアルロン酸注射やステロイド注射が痛みを軽減するために使用される場合があります。手術は最後の選択肢であり、他の治療法が無効な場合にのみ検討されます。
五十肩の予防法
五十肩のつらい症状を予防するためには、日頃から肩関節の柔軟性を保つことが重要です。肩をゆっくりと回したり、腕を大きく振ったりするストレッチ運動は、肩の筋肉や靭帯をほぐし、可動域を広げるのに効果的です。また、正しい姿勢を保つことも予防に役立ちます。猫背などで肩に負担をかけると、炎症が生じやすくなります。正しい姿勢とは、背筋を伸ばし、肩を落とした状態です。さらに、肩に過度な負担をかける動作を避けることも大切です。重い物を持ち上げる時など、肩に負担がかかる場合は、腰や膝を使って持ち上げるようにしましょう。