医療における『拘縮』とは?
医療と看護を知りたい
医療の整形外科に関する用語で、『拘縮』とはどういう意味ですか。
医療の研究家
拘縮とは、関節がこわばって可動域が制限される状態のことです。
医療と看護を知りたい
関節周囲組織の器質的変化とは、どういう変化ですか。
医療の研究家
関節を包む組織、例えば筋肉、靭帯、腱などが固くなったり短くなったりする変化です。
拘縮とは。
医療分野の整形外科で用いられる「拘縮」という用語があります。拘縮とは、指、手、肩、肘、股、膝、足首などの関節周囲の組織に器質的な変化が生じ、関節の可動域が制限された状態を指します。
拘縮の定義
-拘縮の定義-
医学における「拘縮」とは、筋肉や関節の柔軟性の低下により、関節を自由に動かせない状態を指します。拘縮は、さまざまな原因によって引き起こされ、進行すると日常生活の妨げとなるだけでなく、痛みや変形を伴うこともあります。拘縮は、筋肉や神経、腱、関節などの運動器系の組織が何らかの損傷や変形によって正常な動きができなくなった状態です。
拘縮の原因
-拘縮の原因-
拘縮を引き起こす主な原因は、筋肉や結合組織が持続的に短縮または硬くなることです。この異常は、さまざまな要因によって引き起こされます。
* -関節の不使用- 関節を長時間動かさないことで、筋肉や結合組織が短縮して拘縮につながる可能性があります。
* -怪我や手術- 骨折や軟部組織の損傷により、炎症や瘢痕組織が発生して拘縮を招くことがあります。
* -神経疾患- 脳卒中やパーキンソン病などの神経疾患は、筋肉の制御異常を引き起こし、拘縮につながることがあります。
* -遺伝的要因- シェルマン症候群やシャルコー・マリー・トゥース病などの遺伝的疾患では、拘縮が特徴的な症状として現れることがあります。
* -慢性疾患- 糖尿病や関節リウマチなどの慢性疾患は、筋肉や結合組織の炎症や変形を 引き起こし、拘縮につながる可能性があります。
拘縮の症状
拘縮の症状とは、筋肉や腱が縮んで関節の可動域が制限される状態です。主な症状には、以下のようなものがあります。
* -関節のこわばり-朝や長時間動かしていない後、関節が硬くなって動きにくくなる。
* -痛み-関節を動かしたり伸ばしたりすると、痛みや圧痛を感じる。
* -可動域の制限-関節を完全に曲げたり伸ばしたりすることができない。
* -変形-関節が長時間拘縮されると、骨や軟組織が変形する場合がある。
* -筋力低下-拘縮された筋肉は弱くなり、使用するのが困難になる。
拘縮の治療
拘縮の治療においては、理学療法や作業療法などのリハビリが重要です。これらの療法は、可動域の改善、筋力増強、痛み緩和に役立ちます。また、装具の利用も拘縮の進行予防や改善に効果的です。さらに、薬物療法によって拘縮の原因となる炎症や疼痛を軽減することも可能です。重症の拘縮に対しては、外科的手術が検討される場合もあります。適切な治療法を選択するには、拘縮の原因や重症度を考慮することが重要です。
拘縮の予防
-拘縮の予防-
拘縮を予防するには、定期的な運動と関節の可動域の維持が不可欠です。特に不活動の状態が長く続く場合や、怪我や手術後には、拘縮のリスクが高まります。
運動には、関節を動かすためのストレッチ、筋力トレーニング、有酸素運動などが含まれます。関節の可動域を維持するには、関節の曲げ伸ばしや円を描く運動が有効です。また、熱を加えることで筋肉や関節が柔らかくなり、可動域の改善に役立つ場合があります。