医療機器『バッグバルブマスク』とは?使い方や種類を知ろう
医療と看護を知りたい
『バッグバルブマスク』について教えてください。
医療の研究家
バッグバルブマスクは、鼻口腔に空気を送り込む人工呼吸器具だよ。英語表記から『BVM』と略されることもあるんだ。
医療と看護を知りたい
BVMは、『bag valve mask』の略なんですね。
医療の研究家
その通り!人工呼吸を行う際に使用される重要な医療機器だよ。
バッグバルブマスクとは。
医療現場で使用される医療機器の1つに「バッグバルブマスク」があります。これは、鼻や口から呼吸器に空気を送り込むための人工呼吸器で、英語の用語では「bag valve mask」と表され、略して「BVM」と呼ばれることもあります。
バッグバルブマスクとは?
バッグバルブマスク(BVM)は、緊急時に人工呼吸に使用される、手動で操作する医療機器です。バッグ、バルブ、マスクから構成されており、医療従事者が患者の肺に空気を送ることができます。バッグを圧迫することで空気を押し出し、バルブは呼気を排出し、マスクは患者の顔に密着させて空気が漏れ出ないようにします。BVMは、心停止や呼吸停止などの生命を脅かす状況で、一時的な呼吸支援を提供するために使用されます。
バッグバルブマスクの使い方
バッグバルブマスクの使い方をマスターしましょう。バッグバルブマスクを使用する際は、患者さんのお口にマスクの部分を密着させます。続いて、バッグを両手で強く握って空気を送り込みます。空気を送って膨らんだら、マスクを離して空気が抜けるようにします。この操作を繰り返し、毎分10〜12回のペースで換気を行います。バッグを握る強さは、患者の胸がゆっくりと膨らむ程度にします。さらに、換気中は患者さんの脈拍や呼吸状態に注意しましょう。異常があれば、直ちに医療機関を受診してください。
バッグバルブマスクの種類
バッグバルブマスクの種類
バッグバルブマスクは、主に3つのタイプがあります。標準タイプは、最も一般的で、さまざまな医療環境で使用できます。リザーバータイプは、より多くの酸素を保持できる追加のバッグを備えています。流通式タイプは、患者自身の呼吸を利用して酸素を供給し、持続的な換気を行うことができます。それぞれのタイプには、特定の用途と利点があります。
バッグバルブマスクの注意点
バッグバルブマスクを使用する際には、以下の点に注意してください。
使用時には、マスクが患者の顔にしっかりと密着していることを確認しましょう。隙間があると、空気が漏れてしまい、十分な換気ができなくなります。また、換気を続けている間は、患者の胸が上下に動いていることを視覚的に確認しましょう。
患者が意識不明の場合は、気道を確保するためにヘッドチルト・顎挙上法を併用します。この方法は、頭を後ろにそらせて顎を持ち上げることで気道を確保します。バッグバルブマスクを使用する際には、初期対応のみであることを留意してください。救急隊や医師の到着までの中継ぎ的な措置であり、適切な処置が行われるまでは続ける必要があります。
バッグバルブマスクの利点と欠点
バッグバルブマスクを使用する際の利点と欠点は理解しておくことが大切です。利点としては、まず、簡便かつ素早く使用できることが挙げられます。医療従事者ではない方でも、簡単なトレーニングやガイダンスがあれば操作することができます。また、低コストで、多くの病院や救急隊で入手可能です。
一方で、欠点としては、換気を維持するのが難しいことが挙げられます。熟練した医療従事者でない限り、患者の気道を適切に密閉し、十分な換気を確保することが難しい場合があります。さらに、バッグバルブマスクの使用は、嘔吐や誤嚥のリスクを高める可能性があります。そのため、患者が意識を失っている場合は、胃内容物を吸引する必要があります。