咳喘息とは

医療と看護を知りたい
医療の呼吸器に関する用語『咳喘息』について教えてください。

医療の研究家
咳喘息とは、喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性的な咳が唯一の症状で、呼吸機能はほぼ正常、気道過敏性は軽度亢進し、気管支拡張薬が有効という特徴をもつ喘息の亜型です。

医療と看護を知りたい
咳喘息の主な症状は何ですか?

医療の研究家
咳喘息の主な症状は、慢性的な咳のみで、喘鳴や呼吸困難は伴いません。ただし、気道過敏性は軽度亢進しています。
咳喘息とは。
「咳喘息」とは、喘鳴や息切れを伴わない慢性(8週間以上)の咳を唯一の症状とし、肺機能はほぼ正常、気道の敏感さがやや高まっており、気管支を広げる薬が効果的な喘息の一種です。
咳喘息の定義

咳喘息の定義
咳喘息は、せき、喘鳴(ぜいぜい)、胸部の圧迫感や息苦しさなどの症状が特徴的な疾患です。これらの症状は、咳や喉の刺激、ダニや花粉などの空気中のアレルゲン、運動、寒気などのさまざまなトリガーによって引き起こされます。特徴的な点は、喘息のように息を吸う際にゼーゼーという喘鳴が起こるものの、気管が狭くなることによる呼気時のヒューヒュー音(喘鳴)はみられない点です。咳喘息は慢性的な疾患ですが、適切な治療を受ければ、症状をコントロールし、日常生活に影響を及ぼすことなく過ごすことができます。
咳喘息の症状

咳喘息の症状は、咳が主な症状です。この咳は刺激物や風邪などの引き金によって引き起こされ、発作的に起こります。咳込みが続き、長時間(8週間以上)持続することが特徴です。また、呼吸困難や喘鳴を伴うこともあります。夜間や早朝に症状が悪化することが多く、冷気やほこりなどの刺激物が症状を悪化させる傾向があります。咳喘息は気管支喘息とは異なる病気で、気道が狭窄して発作的に咳が出るという点では共通していますが、気管支喘息には喘鳴や呼吸困難などの症状がより強く出るのが特徴です。
咳喘息の診断

咳喘息の診断は、問診と身体診察を基に行われます。問診では、咳の持続期間、誘因、時間帯、症状の悪化因子などが詳しく確認されます。身体診察では、喘鳴や呼吸困難の有無を聴診で確認します。
咳喘息の治療

咳喘息の治療には、気道を広げて咳を緩和するための吸入薬が用いられます。吸入ステロイド薬は炎症を抑える効果があり、長時間作用型気管支拡張薬は気管支を広げて咳を防ぎます。また、抗コリン薬は気道粘液の分泌を抑えて咳を軽減します。これらの吸入薬は、定期的に使用することで咳喘息の症状をコントロールし、日常生活に支障をきたさないようにすることができます。
咳喘息と他の喘息との違い

-咳喘息と他の喘息との違い-
咳喘息は、他の喘息とは異なる特徴があります。咳喘息は、喘鳴(ゼーゼー音)や息が詰まるなどの典型的な喘息症状を伴わないのが特徴です。主な症状は、乾いた咳で、夜間や早朝に悪化することが多いです。また、咳喘息では、一般的な喘息で有効な吸入ステロイド薬が効きにくい傾向があります。一方、他の喘息では、喘鳴や息切れが主な症状で、吸入ステロイド薬によく反応します。このように、咳喘息は他の喘息とは異なる疾患と考えられており、適切な診断と治療が必要になります。
