咳嗽とは?その種類や原因、治療法を解説
医療と看護を知りたい
先生、『咳嗽』ってどういう意味ですか?
医療の研究家
気道内の異物や分泌物を外に排出するための、体の自然な反応のことだよ。
医療と看護を知りたい
つまり、咳をすることですか?
医療の研究家
そうだね。咳は『咳嗽』反応のひとつだよ。
咳嗽とは。
「咳嗽(がいそう)」とは、気管や肺にたまった分泌物や異物を排出するための、体の自然な防御反応です。
咳嗽の定義と役割
-咳嗽の定義と役割-
咳嗽とは、気管や喉に異物や刺激物が入ったとき、反射的に排出しようとする反応です。この反応は、気道を保護し、異物や粘液を除去するために重要です。咳は、気管支炎、肺炎、ぜんそくなどの呼吸器疾患の症状として現れることが多く、また、アレルギーや喘息発作、さらには喫煙などでも誘発されます。咳嗽は体が異物を取り除き、気道をきれいに保つための自然な防御メカニズムです。
咳嗽の種類
-咳嗽の種類-
咳嗽はさまざまな種類があります。乾性咳嗽は、痰がなく、かゆみを伴う「カラガラ」という音がするもので、ウイルス感染やアレルギーが考えられます。湿性咳嗽は、痰を伴い、低くて「ゴホゴホ」という音がするもので、細菌感染や気管支炎などが原因です。また、持続性咳嗽は、3週間以上続くもので、喘息、慢性気管支炎、結核などが考えられます。さらに、刺激性咳嗽は、煙や粉じんなどの刺激物が気道に入ることで引き起こされるもので、鋭い「ヒューヒュー」という音が特徴です。
咳嗽の原因
-咳嗽の原因-
咳嗽を引き起こす原因は多岐にわたり、感染症、喘息、肺気腫などの呼吸器疾患から、喫煙や大気汚染などの環境要因までさまざまです。
感染症では、ウイルスや細菌が気道に侵入することで炎症を起こし、咳嗽を誘発します。インフルエンザや肺炎などがその代表です。また、喘息では気管が過敏になり、アレルゲンなどの刺激に反応して気道が狭窄し、咳嗽を引き起こします。肺気腫では肺胞が破壊され、気道が狭くなることで咳嗽が引き起こされます。
環境要因では、タバコの煙や大気汚染による有害物質が気道を刺激して咳嗽を誘発します。また、喉頭炎や咽頭炎などの上気道感染症でも、気道が炎症を起こして咳嗽を誘発する場合があります。
咳嗽の治療法
咳嗽の治療法は、咳を引き起こしている根本的な原因によって異なります。
急性咳の場合、通常はご家庭で対処できます。十分な休息を取り、水分を十分に摂り、市販の咳止め薬を使用できます。ただし、咳が2週間以上続く場合や、発熱、喀痰が黄色または緑の場合、または呼吸困難がある場合は、医師の診察を受ける必要があります。
慢性咳の場合、治療は咳の原因によって異なります。例えば、アレルギー性咳嗽の場合は抗アレルギー薬が、喘息性咳嗽の場合は気管支拡張剤が処方されます。また、禁煙や生活習慣の改善も慢性咳の治療に役立つ場合があります。
重篤な咳嗽、例えば喀血を伴う咳嗽や喘息発作を引き起こす咳嗽の場合は、緊急の医療処置が必要となります。速やかに救急車を要請してください。
受診を検討すべき咳嗽
-受診を検討すべき咳嗽-
継続的な咳嗽は、2週間以上続く場合、基礎疾患の兆候である可能性があります。また、夜間や就寝時に悪化する咳嗽、喀痰の量や色が変化した場合も注意が必要です。さらに、胸痛、発熱、呼吸困難などの症状を伴う咳嗽は、肺炎やその他の呼吸器感染症の兆候である可能性があります。このような症状が現れた場合は、早急に医療機関を受診してください。