肺気腫とは?喫煙との関係や症状
医療と看護を知りたい
先生、『肺気腫』ってどんな病気ですか?
医療の研究家
『肺気腫』とは、肺の中の細かい空気の通り道が異常にくっついて大きくなり、肺の壁が壊れてしまう病気だよ。
医療と看護を知りたい
そうなんですね。どんな原因があるんですか?
医療の研究家
たばこを吸うことが主な原因で、特に中年以降の男性に多いよ。
肺気腫とは。
「肺気腫」とは、肺の小さな空気の通り道が異常なまでに広がり、その壁が壊れてしまう病気です。喫煙との関わりが深く、中年以降の男性に多く見られます。
肺気腫とは
肺気腫とは、肺の小さな空気の袋(肺胞)が破壊され、その結果、肺機能が低下する慢性的な肺疾患です。肺胞は、酸素を血液に取り込み、二酸化炭素を放出する重要な役割を果たしています。肺気腫になると肺胞が破壊され、肺の表面積が減少します。これにより、酸素と二酸化炭素の交換が難しくなり、呼吸困難や他の症状を引き起こします。
肺気腫の原因
喫煙が肺気腫の主な原因です。タバコの煙に含まれる有害物質が肺組織に蓄積され、炎症を起こし、肺胞が破壊されていきます。また、喫煙は気管支粘膜を傷つけ、気道が狭くなることにより、肺への空気の出入りを妨げます。
その他に、空気汚染、化学物質への曝露、遺伝的素因も肺気腫のリスクを高めます。ただし、喫煙は最も大きなリスク要因であり、肺気腫の患者さんの大多数が喫煙者です。
肺気腫の症状
-肺気腫の症状-
肺気腫の主な症状は、息切れです。最初は運動時や坂道を上るときに息切れがしますが、進行すると安静時にも息苦しくなります。また、慢性的なせきやたんが出ることも特徴です。さらに、肺機能の低下により、疲労感や倦怠感が慢性的に見られます。進行すると、爪や唇が紫色に変色する「チアノーゼ」が起こることもあります。
肺気腫の診断
肺気腫の診断には、いくつかの検査が行われます。まず、医師が問診を行い、喫煙歴や症状について尋ねます。そして、身体診察が行われ、胸の音を聞いたりします。次に、胸部X線撮影が行われ、肺の状態が確認されます。さらに、肺機能検査が行われ、空気の出入り具合や肺の働きが評価されます。また、喀痰検査が行われ、細菌やウイルスなどの感染の有無が調べられます。これらの検査結果に基づいて、肺気腫の診断が下されます。
肺気腫の治療
肺気腫の治療では、呼吸機能の維持と改善が重要な目標となります。治療には次のような方法があります。
* 禁煙肺気腫の進行を止める最も効果的な方法です。
* 薬物療法気管支を拡張する薬や炎症を抑える薬が使用されます。
* 酸素療法低酸素血症を改善するために、酸素を吸入します。
* 肺リハビリテーション運動や呼吸訓練を通じて肺活量や運動能力を向上させます。
* 手術進行した肺気腫では、肺容量を減らす外科手術が行われる場合があります。