気管内チューブとは？種類と使用上の注意
医療と看護を知りたい
先生、『気管内チューブ』の『カフ』とは何ですか?
医療の研究家
カフとは、気管内チューブの先端にある空気を入れて膨らませることができる部分のことだよ。
医療と看護を知りたい
カフは何のためにあるのですか?
医療の研究家
カフは、チューブと気管の間から換気した空気が口側に漏れないようにするためのものなんだ。
気管内チューブとは。
医療の呼吸器関連用語に「気管内チューブ」があります。これは、呼吸の確保や誤飲（ごえん）を防ぐために、口または鼻から気管内に挿入される管です。
昏睡状態、心肺停止状態、全身麻酔時に人工呼吸管理が必要な場合に使用されます。また、気管支鏡検査、レーザー治療、気管支へのステント留置などの処置にも用いられます。挿管チューブとも呼ばれます。
気管内チューブには、先端に空気を入れて膨らませることができるカフがあるものと、ないものがあります。
-カフ付き-
先端に膨らませられるカフがあり、気管との間から換気した空気が口側に漏れないようにしています。効率的な呼吸管理が可能です。
-カフなし-
気道が細く、カフを膨らませることができない新生児や乳幼児の気道確保・呼吸管理に使用されます。
-使用上の注意点-
・チューブのずれや誤った抜去を防ぐため、粘着テープで口の周りに固定します。気管内チューブホルダー（チューブを固定する専用器具）もありますが、使いやすさと経済性を考慮して、通常は粘着テープとバイトブロック（歯の咬合からチューブを守る医療器具）を適切に使用します。
・気管内チューブの固定位置、深さ、サイズを記録します。
・気管内チューブを数日間使用する場合は、口腔ケアと合わせて1日1回粘着テープを貼り替えます。
・皮膚の清潔を保つため、定期的に清拭します。
・使用後は廃棄し、再滅菌や再使用はしません。
・保管時は、品質劣化を防ぐため、直射日光や蛍光灯を避け、パッケージに入れたまま保管します。
気管内チューブとは何か
気管内チューブとは、気道への直接的な空気の通り道を作るために、口や鼻から気管内に挿入される医療器具です。主に、人工呼吸器が必要な患者や、呼吸困難や気道閉塞などの緊急事態に陥った患者の呼吸を確保するために使用されます。気管内チューブは、長さ、太さ、形状がさまざまな種類があり、患者のニーズや気道構造に合わせて適切なものが選択されます。
気管内チューブの種類
-気管内チューブの種類-
気管内チューブは、挿入部位や用途に応じてさまざまな種類があります。 鼻腔から挿入する鼻腔用チューブ、口腔から挿入する口腔用チューブ、気管切開を通じて挿入する気管切開用チューブなどがあります。また、チューブの形状にも種類があり、カーブのついたカフ付きチューブや、気道閉塞防止用の二重気球チューブなどがあります。用途に合わせて、適切な種類の気管内チューブを選択することが重要です。
カフあり気管内チューブ
カフ付き気管内チューブは、チューブの端にある膨らみ（カフ）があり、気管を取り囲んで膨らませて気管を密閉するために使用されます。カフを膨らませることで、空気漏れの防止、誤嚥の防止、換気量の維持が向上します。カフ付き気管内チューブは、長期的な換気を必要とする患者や、分泌物の多い患者に適しています。ただし、カフの圧力が大きすぎると、気管壁への損傷や感染症の原因となる可能性があるため、適切なカフ圧の管理が必要です。
カフなし気管内チューブ
カフなし気管内チューブは、カフという膨らませて気管内に密着させるためのバルーンがないタイプの気管内チューブです。通常は短期間の気道管理に使用され、換気や吸引などの処置を行う際に用いられます。カフなし気管内チューブは、カフ付きのものに比べて粘膜への刺激が少なく、声門上での損傷リスクが低くなります。また、挿入時の抵抗も少なく、患者への負担を軽減できます。ただし、長期的な気道管理や高気道圧での換気に使用することはできません。
使用上の注意
使用上の注意気管内チューブを使用する際は、いくつかの重要な注意が必要です。まず、気管内チューブは十分に挿入されていることを確認することが不可欠です。チューブが浅すぎると、十分な酸素を供給できなくなる可能性があります。また、深すぎると、肺や気管支を損傷する可能性があります。次に、チューブが正しい位置にあることを確認することが重要です。チューブが気管の一本に挿入されていることを確認し、食道に挿入されていないことを確認します。最後に、チューブが正しく固定されていることを確認することが重要です。チューブが抜けたり、移動したりしないように、しっかりと固定する必要があります。