医療の呼吸器用語:「ラッセル音」とは?
医療と看護を知りたい
先生の「医療の呼吸器に関する用語『ラッセル音』について」というご質問ですが、わかりません。
医療の研究家
ラッセル音とは、肺を聴診した時に聞こえる異常な呼吸音のことです。ラ音とも呼ばれます。
医療と看護を知りたい
ということは、ラッセル音が聞こえるということは、肺に異常があるということですか?
医療の研究家
はい。ラッセル音は、肺に滲出液が貯まったり、気道が狭くなったりしているときに発生します。
ラッセル音とは。
医療の呼吸音用語のひとつに「ラッセル音」というものがあります。ラッセル音とは、肺を聴診したときに聞こえる、通常の呼吸音とは異なる異常な音のことで、「ラ音」とも呼ばれます。
ラッセル音とは
-ラッセル音とは-
ラッセル音とは、吸気音の一種であり、呼吸器疾患で発生します。乾いた、ベルベットのようなかすれ音を特徴としており、吸気時に胸壁に耳を当てると最もよく聞こえます。この音は、肺組織の炎症や浮腫、気道の狭窄などの異常によって生じます。
ラッセル音の種類
–ラッセル音の種類–
ラッセル音には、音色の違いや発生時期によっていくつかの種類があります。
* -細湿性ラッセル音- 細かい泡が破裂するような音が特徴で、最も一般的なラッセル音です。急性心不全や肺水腫などの際に聴取されます。
* -粗湿性ラッセル音- ゴロゴロとした音が特徴で、慢性心不全や慢性気管支炎などの際に聴取されます。
* -中湿性ラッセル音- 細湿性と粗湿性のラッセル音の中間的な音色で、肺炎や気管支喘息などの際に聴取されます。
* -終末ラッセル音- 吸気終了時のみ聴取されるラッセル音で、肺線維症や肺気腫などの際に聴取されます。
ラッセル音の原因
ラッセル音の原因は複雑で、複数の要因が関係しています。主な原因としては、以下の3つが挙げられます。
* -気管支の収縮- 気管支が何らかの原因で収縮すると、空気の流れが妨げられ、ラッセル音が発生します。この収縮は、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎などの疾患によって引き起こされることがあります。
* -気道内の分泌物- 気道内に粘液や膿などの分泌物が溜まると、空気の流れが妨げられ、ラッセル音が発生します。この分泌物は、感染症、COPD、喫煙などの要因によって過剰に産生されることがあります。
* -気道内の炎症- 気道に炎症が起こると、気道の粘膜が腫れ、空気の流れが妨げられます。この炎症は、感染症、アレルギー、喫煙などの要因によって生じることがあります。
ラッセル音の診断
ラッセル音の診断は、聴診器を使用した物理検査によって行われます。聴診器を胸部に当て、患者が深呼吸をする際に、吸気時に独特な「ハッカネの音」が聞こえれば、ラッセル音が疑われます。この音は、肺の細気管支や細気管支内の粘液や気泡がたまることで発生します。ラッセル音は、呼吸器疾患の診断に役立つ重要な所見です。
ラッセル音の治療
-ラッセル音の治療-
ラッセル音を治療する明確な方法はありませんが、症状を緩和するアプローチがあります。加湿器を使用して空気を湿らせ、鼻腔を生理食塩水で洗浄することが鼻道の炎症を軽減し、気道を改善するのに役立ちます。鼻腔ステロイドスプレーを使用すると、長時間の炎症を抑えることができます。重度の場合は、抗菌薬や抗真菌薬が処方される場合があります。