気胸とは?原因や症状、治療法を解説
医療と看護を知りたい
先生、『気胸』について詳しく教えてください。
医療の研究家
気胸とは、肺と胸壁の間に空気がたまって肺が縮む状態のことです。
医療と看護を知りたい
なるほど、肺と胸壁の間に空気がたまるってことなんですね。
医療の研究家
そうです。何らかの原因で肺に穴があいたり、胸壁に傷がつくと、空気が肺と胸壁の間に漏れて気胸になります。
気胸とは。
「医療用語で『気胸』とは、何かしらの原因で肺と胸の間(胸腔)に空気が入り、肺が収縮した状態のことです。」
気胸の原因
気胸の原因は主に外傷性と非外傷性に分けられます。外傷性気胸は、胸部に鋭利な物が刺さったり、肋骨が折れたりすることによって引き起こされます。一方、非外傷性気胸は、肺の組織が弱くなったり、肺に穴が開いたりすることによって発生します。非外傷性気胸の主な原因としては、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結核などが挙げられます。また、人工呼吸器を使用中や、潜水などの特殊な状況下でも、気胸が発生する可能性があります。
気胸の症状
気胸の症状は、通常、突然発症し、胸の痛みを伴います。この痛みは、鋭く刺すような痛みで、呼吸をするたびに悪化します。また、以下の症状もみられることがあります。
* 呼吸困難
* 息切れ
* 咳
* 胸部の動悸
* 肩または首の痛み
気胸の診断方法
-気胸の診断方法-
気胸の診断には、問診と身体診察、胸部X線検査、およびCTスキャンが用いられます。
問診では、胸痛、息切れ、呼吸困難などの症状を確認します。身体診察では、胸を叩いたり聴診したりして、異常音や空気漏れがないか調べます。
胸部X線検査は、気胸を視覚的に確認するための重要な検査です。空気で満たされた肺が収縮している様子が写り、気胸の重症度を判断できます。
より詳細な評価が必要な場合は、CTスキャンが行われます。CTスキャンは、胸部の断面画像を取得し、気胸の大きさ、位置、肺の損傷などを正確に評価できます。
気胸の治療法
気胸の治療法は、気胸の大きさや深刻度によって異なります。小さな気胸の場合、自然に吸収されることがあります。ただし、より大きな気胸や症状が重い場合は、治療が必要となる場合があります。
治療法には以下が含まれます。
* 針吸引 胸腔にたまった空気を針で抜き取ります。
* 胸腔ドレーン 胸腔内に管を挿入して、たまった空気を排出します。
* 手術 重度の気胸では、切開して気胸の原因を特定し、修復する手術が必要になる場合があります。
気胸の予後
気胸の予後は、気胸の程度や治療方法、個人の健康状態などによって異なります。小さな気胸では、ほとんどの場合自然に治癒します。中程度の気胸では、針による穿刺吸引や胸腔ドレナージで治療し、通常は良好な予後が得られます。
ただし、大規模な気胸や慢性的な気胸では、手術が必要になる場合があります。手術後は、回復に時間がかかり、後遺症として肺活量の低下や胸痛が残る可能性があります。また、気胸が再発するリスクも高くなります。
重要なのは、気胸の症状が出たらすぐに医療機関を受診することです。早期発見・早期治療により、予後が大幅に改善します。重篤な気胸では、呼吸困難や胸痛などの症状が生じるため、緊急処置が必要な場合があります。