いびきとは何か？原因と治療法
医療と看護を知りたい
いびきとはどういう現象ですか？
医療の研究家
上気道の狭窄部位を空気が通過することで、軟口蓋などが振動して発生する音のことだよ。睡眠中や意識障害時に起こりやすいんだ。
医療と看護を知りたい
いびきの原因を教えてください。
医療の研究家
口蓋垂や扁桃腺肥大、肥満による上気道閉塞、鼻閉状態、筋緊張が緩む状態などが挙げられるね。病的なものではないことも多いけど、何らかの疾患のサインである場合もあるから注意が必要だよ。
いびきとは。
「いびき」とは、眠っている間に鼻やのどから空気を通したときに、上気道の狭い部分で軟口蓋などが震えて発生する音です。ふだんは鼻で息をしていますが、眠ると口でも息をするようになり、筋肉が緩んで軟口蓋や舌の付け根が下がって気道が狭くなったりふさがったりします。そこで空気が通ると震えて音が生まれるのがいびきです。
いびきの原因には、のどの奥にある肉垂や扁桃腺が大きい、舌が大きい、肥満による気道のふさがり、蓄膿症やアレルギーによる鼻づまり、脳卒中や睡眠薬の影響による筋肉の緩みなどが挙げられます。
いびきは必ず病気ではありませんが、何らかの病気のサインである場合があります。また、自分自身や周りの人の睡眠の質を悪くしたり、社会生活に支障をきたすこともあります。そのため、いびきに対して治療が必要になることもあります。
睡眠時無呼吸症候群（SAS）という病気では、激しいいびきが特徴です。閉塞性睡眠時無呼吸症候群（OSAS）では、CPAP（シーパップ）と呼ばれる機械で鼻から空気を送り込む治療が行われることがあります。
いびきの発生メカニズム
-いびきの発生メカニズム-
いびきは、睡眠中に気道が狭まることで空気の流れが妨げられるために発生します。この狭窄は、さまざまな要因によって引き起こされます。
まず、鼻や喉の構造上の問題が気道を狭くする可能性があります。例えば、曲がった鼻中隔、大きな扁桃腺やアデノイド、伸びた軟口蓋などが該当します。
また、筋肉の緊張の低下もいびきに寄与します。睡眠中は、舌や軟口蓋を支える筋肉が弛緩します。これにより、気道が重力によって狭くなる可能性があります。
さらに、肥満もいびきのリスクを高めます。余分な脂肪が首や喉に蓄積すると、気道を圧迫し、狭窄を引き起こします。
これらの要因が組み合わさると、いびきが発生するようになります。空気の流れが妨げられると、気道の中で振動が発生し、その振動が「いびき」として認識されるのです。
いびきの原因
いびきの原因は多岐にわたります。主な原因として、呼吸器の異常があります。肥満や扁桃肥大により気道が狭くなると、空気の流れが阻害され、いびきが発生する可能性があります。また、鼻中隔弯曲症や鼻茸などの鼻腔の異常が気道を通る空気の流れを妨げることも原因となります。さらに、過度のアルコール摂取や睡眠時無呼吸症候群（SAS）など、筋肉の弛緩を招く要因もいびきの発生に関係しています。
いびきの影響
いびきは、睡眠中に空気の通り道が狭くなることで発生する、騒々しい音です。この狭窄は、鼻腔、喉、または口腔内の組織によるものです。いびきは、ただ迷惑なだけでなく、健康上の問題を引き起こす可能性があります。たとえば、睡眠時無呼吸症候群につながる可能性があります。この状態では、呼吸が一時的に止まることがあり、日中に過度の眠気や集中力の低下につながる可能性があります。さらに、いびきは関係者間の緊張や関係性の悪化を引き起こす可能性があります。
いびきの治療
いびきの治療は、その根本的な原因を特定することから始まります。生活習慣の改善、口腔内装置の使用、外科手術など、さまざまな治療オプションがあります。
生活習慣の改善では、アルコールや鎮静剤の摂取を避け、十分な睡眠を確保することが重要です。肥満の場合は減量を検討してください。また、睡眠中に鼻づまりを改善するために、鼻腔拡張テープやスプレーを使用することもできます。
口腔内装置は、顎の位置を調整して気道を確保する装置です。マウスピースや舌保持装置などが使用されます。外科手術は、重度のいびきの治療における最後の手段です。軟口蓋や扁桃腺の切除、鼻腔の再建などが行われます。
睡眠時無呼吸症候群とCPAP療法
-睡眠時無呼吸症候群とCPAP療法-
睡眠時無呼吸症候群（SAS）は、睡眠中に呼吸が10秒以上止まる状態を繰り返す病気です。主な原因として、肥満、扁桃肥大、鼻中隔弯曲などが挙げられます。SASがあると、睡眠中の低酸素状態が続き、 daytime sleepiness（起床時の眠気）、集中力低下、高血圧、さらには心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
SASの治療法として最も一般的なのがCPAP療法です。CPAP療法は、鼻または口にマスクをつけて、持続的に気道を陽圧にする治療です。これにより、気道が狭くならずに呼吸を維持できます。CPAP療法は、SASの症状を軽減し、生活の質を向上させることができます。ただし、CPAP療法は継続的な治療が必要であり、マスクの装着感や音が気になる人もいます。そのため、患者の状態や希望に合わせて、口腔内装置や外科手術などの他の治療法も検討されます。