呻吟呼吸とは？特徴と原因を解説
医療と看護を知りたい
先生、『呻吟呼吸』って何ですか？
医療の研究家
『呻吟呼吸』は、声門を閉めて息を吐くことで、呼気時に呻き声が聞こえる呼吸障害だよ。
医療と看護を知りたい
どういう仕組みで音が鳴るんですか？
医療の研究家
声門を閉じて息を吐くことで、空気の通り道が狭くなり、気流が速くなるんだ。そのとき、声帯が振動して呻き声が発生するんだよ。
呻吟とは。
医療用語で「呻吟」という言葉があります。これは苦しげなうなり声を発したり、その音自体を指します。この言葉に由来して、声帯を閉じた状態で息を吐くと呼気時にうなり音が発生する呼吸障害のことを「呻吟呼吸」と呼びます。
呻吟とは
呻吟（しんぎん）とは、息を吐く際のうなり声や唸り声です。呼吸困難を伴うさまざまな医学的状況に関連しています。呼吸器系疾患、心臓疾患、さらには精神的苦痛の場合もあります。呻吟は、空気の通り道を塞ぐものがあるため、通常は吸気よりも呼気時に発生します。
呻吟呼吸の原因
呻吟呼吸の原因とは、呼吸器系に何らかの障害があることを示唆しています。一般的な原因としては、次のようなものがあります。
* -気道閉塞- 気道が異物、腫瘍、粘液などの障害物によって塞がれ、空気が十分に肺に出入りできなくなる状態。
* -気管支狭窄- 気管支が炎症や傷によって狭くなり、空気の流れを妨げる状態。
* -肺疾患- 肺炎、肺気腫、肺水腫などの肺疾患は、肺の組織の炎症や損傷を引き起こし、ガス交換を阻害します。
* -胸膜疾患- 胸膜炎や胸水（胸腔に液体がたまる状態）は、肺の伸縮を妨げ、呼吸能力を低下させます。
* -神経障害- 呼吸に関わる神経が損傷すると、呼吸筋の制御が適切に行われなくなり、呻吟呼吸につながる場合があります。
呻吟呼吸の特徴
呻吟呼吸の特徴
呻吟呼吸とは、呼吸時に特徴的な唸りや呻き声を伴う呼吸を指します。この唸り声は、吸気中に声門が部分的に閉じてバイブレーションが発生することで生じます。呻吟呼吸がある人は、吸気時に胸部や腹部が激しく上下動したり、肩がすくんだような姿勢をとることがあります。また、呼吸が困難で苦しそうに見えることも特徴です。呻吟呼吸は、さまざまな基礎疾患の兆候になる可能性があるので、早めに見分けることが重要です。
呻吟呼吸の診断
呻吟呼吸の診断は、一般的には以下のステップで行われます。
問診医師が患者に症状、いつから発現しているか、悪化要因、緩和要因などについて詳しく聞きます。
身体診察医師が患者を診察し、呼吸音、胸部の動き、チアノーゼ（皮膚や唇の青み）の有無を確認します。
聴診医師が聴診器を使用して患者の肺の音を聞き、異常音を特定します。ラ音（パチパチという音）やウィーズ（ヒューヒューという音）があると、喘息や慢性閉塞性肺疾患などの基礎疾患を示唆します。
胸部X線撮影医師は、肺や心臓の状態を確認するために胸部X線撮影をオーダーします。
肺機能検査肺活量や換気量を測定する肺機能検査を行うことで、呼吸器系の機能を評価します。
呻吟呼吸の治療
呻吟呼吸の治療は、その原因によって異なります。感染症が原因の場合は、抗生物質などの薬物療法を行います。喘息やCOPDなどの慢性的な疾患の場合は、気管支拡張薬や吸入ステロイド薬などの吸入薬が処方されます。また、呼吸を改善するための呼吸理学療法や、肺の弾力性を高める運動療法を行うこともあります。重症な場合は、人工呼吸器による呼吸補助が必要になる場合があります。