呼吸器の断続性ラ音とは？

呼吸器の断続性ラ音とは？

断続性ラ音とは

-断続性ラ音とは-

断続性ラ音とは、呼吸時に聴取される、クリック音やラトル音のような雑音です。一般的には、気道が狭くなったり、粘液が詰まったりしたときに発生します。断続性ラ音は、気管支炎、肺炎、喘息などの呼吸器疾患の症状として現れることがあります。また、心臓疾患や一部のがんでも発生する場合があります。断続性ラ音は通常、聴診器を使用して医師が診断します。場合によっては、胸部X線やCTスキャンなどの画像検査が必要になることもあります。

副雑音とラ音

副雑音とラ音

呼吸器における副雑音とラ音は、両方が聴診によって検出される気道音ですが、臨床的に重要な区別があります。副雑音とは、気道内分泌物の振動によって発生する連続した音で、湿性ラ音（気泡音、クリック音、捻髪音など）と乾性ラ音（喘鳴、セーガー音など）に分類されます。一方、ラ音は気管支通過が突然遮断されて発生する断続的な音で、吸気時か呼気時に発生する可能性があります。ラ音は、気管支の閉塞や狭窄によって引き起こされることが多く、肺炎、気管支炎、気管支喘息などの呼吸器疾患の診断における重要な手がかりとなります。

連続性ラ音との違い

連続性ラ音との違いは、呼吸音の時間的な特徴にあります。連続性ラ音は持続的に鳴り続けますが、断続性ラ音は断続的に、間欠的に発生します。断続性ラ音の持続時間は通常、数ミリ秒から数百ミリ秒ですが、連続性ラ音は数十秒から数分間持続します。つまり、断続性ラ音は「パチパチ」や「ヒューヒュー」という短い音として現れるのに対し、連続性ラ音は「ブー」や「ゴー」という持続的な音として現れます。

胸膜摩擦音との違い

呼吸器の断続性ラ音とは、呼吸時に発生する短い、弾けるような音です。最も一般的なのは胸膜摩擦音です。これは、炎症や感染によって胸膜（肺と胸壁を覆う膜）がこすれ合うときに発生します。

一方、断続性ラ音は通常、肺の気管支で発生します。咳やゼーゼー音が原因で気管支が狭くなったり、粘液が詰まったりすると、吸気や呼気時に断続的な音がします。さらに、気管支拡張症や慢性閉塞性肺疾患（COPD）などの肺疾患でも断続性ラ音が発生することがあります。

断続性ラ音の臨床的意義

断続性ラ音の臨床的意義とは、この異常音が診断や治療に役立つことを指します。ラ音は、肺に異常な液体が溜まっていることや、気道が狭くなっていることを示します。呼吸器疾患、心不全、感染症などの病気を診断する手がかりになり得ます。また、治療の進行状況を追跡し、薬の有効性を評価するのにも役立ちます。例えば、喘息の症状が悪化した場合、ラ音の強さや頻度が増加することがあり、治療の調整が必要であることを示します。