免疫に関すること

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多発性筋炎/皮膚筋炎ってなに?

-多発性筋炎/皮膚筋炎とは- 多発性筋炎(PM)と皮膚筋炎(DM)は、一群の自己免疫疾患で、この疾患では体の免疫系が自身の健康な組織を攻撃してしまいます。PM と DM は密接に関連しており、場合によっては重なり合うことがあります。 PMは主に筋肉に影響を及ぼし、筋力低下、倦怠感、痛みが現れます。一方、DMは皮膚に影響を及ぼし、発疹、皮膚の硬直、光過敏症を引き起こします。両方の疾患で、関節痛、発熱、体重減少などの全身的な症状が出る場合があります。
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膠原病類縁疾患とは?

-膠原病とは?- 膠原病は、主に結合組織と呼ばれる体の構造を支える組織に炎症が起こる慢性疾患です。結合組織は、コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質線維でできており、皮膚、骨、筋肉、血管などのさまざまな器官や組織に存在しています。膠原病では、何らかの異常によって免疫系が結合組織を攻撃し、炎症が発生します。
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NK細胞とは?自然免疫のスペシャリスト

NK(ナチュラルキラー)細胞は、自然免疫系における重要な細胞で、ウイルス感染細胞やがん細胞といった異物を攻撃する役割を担っています。自然免疫系とは、病原体などの侵入に対して迅速に反応する免疫システムであり、獲得免疫系とは異なり、特定の抗原に特異的に反応する抗体の産生を必要としません。NK細胞は、感染やがんなどから体を守るために、異物を認識し、それらを直接破壊する能力を有しています。
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中枢性免疫寛容とは?仕組みと重要性

中枢性免疫寛容の仕組みは、自己抗原を排除する免疫担当細胞の産出を防ぐために、未熟な免疫細胞が自己抗原と遭遇する時期や場所を制御するプロセスです。このプロセスには、主に以下の2つの経路があります。 1. -胸腺での負の選択- T細胞は、自己抗原を提示する胸腺髄質上皮細胞と反応します。自己抗原を強く認識するT細胞は、アポトーシス(細胞死)によって除去されます。 2. -末梢での免疫抑制- 自己抗原と遭遇したT細胞が、樹状細胞や制御性T細胞などの免疫抑制細胞によって抑制されます。これらの細胞は、自己抗原に対する反応を抑制し、自己免疫反応を防ぎます。
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医療における『肉芽腫』とは?

肉芽腫とは、免疫システムが何らかの異物や刺激に対して過剰に反応し、炎症細胞が局所的に集まって形成される小さな腫瘤のような組織変化のことです。肉芽腫は、感染症、自己免疫疾患、異物反応など、さまざまな原因によって引き起こされます。典型的な肉芽腫は、マクロファージと呼ばれる免疫細胞を中心に、リンパ球、線維芽細胞などのさまざまな炎症細胞が取り囲んでいる構造をしています。肉芽腫は、組織の修復や防御に関与する役割がありますが、過剰に形成されると組織を破壊したり、特定の機能を阻害したりする可能性もあります。
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ミゾリビンとは?ー作用と用途

-ミゾリビンの概要- ミゾリビンは、抗ウイルス薬の一種で、ヘルペスウイルス科などのウイルス感染症の治療に使用されます。核酸アナログであり、ウイルスのDNA合成を阻害することでウイルス増殖を抑えます。ミゾリビンは、経口投与で服用され、ヘルペス単純ウイルス(HSV)や水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)による感染症の治療に有効です。また、サイトメガロウイルス(CMV)やエプスタイン・バーウイルス(EBV)などの感染症にも使用されています。
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中枢性免疫寛容とは?自己抗原を認識しないしくみ

中枢性免疫寛容とは、身体が自己の組織を攻撃しないようにするための巧妙な仕組みです。この自己寛容は、自己免疫疾患を防ぐ上で不可欠です。自己免疫疾患は、免疫系が自己の細胞や組織を異物と誤認して攻撃してしまう状態です。 自己寛容がなければ、私たちの免疫系は身体の健康な細胞や組織を攻撃し、炎症や組織損傷を引き起こしてしまいます。しかし、自己寛容によって、免疫系は自己抗原、つまり身体自身の成分を認識しないように抑制されています。
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顕微鏡的多発血管炎とは?症状や原因、治療法を解説

顕微鏡的多発血管炎では、さまざまな症状が現れます。最も一般的なのは皮膚の異常で、赤い斑点や隆起、あざなどができます。また、関節痛や筋肉痛を伴うこともあります。さらに、発熱、倦怠感、食欲低下などの全身症状が見られる場合もあります。また、神経障害や腎臓障害などの臓器障害を引き起こすこともあります。
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免疫寛容について徹底解説

-免疫寛容とは?- 免疫寛容とは、免疫系が自己の正常な細胞や組織を攻撃しないように抑制する仕組みのことです。免疫系は、ウイルスや細菌などの異物に対して攻撃する役割を持っていますが、自己の細胞も常に認識しており、それらを攻撃しないように制御しています。この制御メカニズムが破綻すると、自己免疫疾患につながります。
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CD3とは?:アレルギー・膠原病の理解に不可欠な用語

「CD3とは何か」 CD3は、T細胞の表面に存在する細胞膜タンパク質複合体です。T細胞は、免疫系の重要な構成要素であり、病原体の侵入に対する防御反応に関わっています。CD3は、抗原受容体複合体の一部であり、T細胞が抗原を認識して活性化する際に不可欠な役割を果たします。CD3自体は抗原認識に関与しませんが、抗原受容体と細胞内信号伝達経路との橋渡しとして機能します。