眼圧とは?常に一定に保たれる眼球内の圧力の仕組み
医療と看護を知りたい
先生、「眼圧」という言葉の意味を教えてください。
医療の研究家
「眼圧」とは、眼球内の圧力のことだよ。房水という液体が循環することで一定に保たれているんだ。
医療と看護を知りたい
房水という液体が関係しているんですね。
医療の研究家
そうだね。房水が循環することで、眼球の形状を保ち、栄養を供給しているんだ。
眼圧とは。
医療でよく使われる「眼圧」という用語がありますが、これは眼球の中で房水が循環することで保たれている一定の圧力のことです。
眼圧とは?
眼圧とは、眼球の中を満たす液体が発生させる圧力のことです。この液体は房水と呼ばれ、毛様体という組織で作られています。房水は角膜や水晶体などの眼の構造に栄養を与え、眼球の形状を維持しています。また、眼圧は眼球内の構造を保護し、正常に機能するための安定した環境を提供しています。
房水とは?
「房水とは?」
眼球内の圧力は、房水という透明な液体が絶えず循環することで保たれています。房水は毛様体という組織で生成され、水晶体と角膜の間にある前房へと流れ込みます。そして、そこから隅角という部分からシュレム管へと抜けて、血流へと戻っていきます。この房水の循環が滞ると、眼球内の圧力は上昇し、緑内障などのさまざまな眼疾患の原因となる可能性があります。
眼圧が上がる要因
眼圧は、眼球内に存在する一定の圧力のことです。この圧力は、眼球内の健康と正常な機能を維持するために常に一定に保たれています。しかし、さまざまな要因によって眼圧が上昇する可能性があります。
眼圧が上昇する主な要因には、以下のようなものがあります。
* 房水の過剰生成房水は、眼球内の栄養と廃棄物の排出に関わる液体です。房水の過剰生成により、眼内圧が上昇します。
* 房水排出路の閉塞房水は通常、シュレム管と呼ばれる眼の隅角にある排出路から流出します。この排出路が閉塞すると、房水の流れが妨げられ、眼圧が上昇します。
* 眼球の変形外傷、炎症、または腫瘍などの要因によって眼球が変形すると、房水の排出が妨げられ、眼圧が上昇する可能性があります。
眼圧を下げる要因
眼圧を下げる要因
眼圧を一定に保つには、眼房水という液体の産生と排出がバランス良く保たれていることが重要です。眼房水は毛様体から産生され、隅角から排出されます。眼圧を下げる要因としては、眼房水の産生を抑制したり、排出を促進したりすることが挙げられます。以下に、これらの要因を説明します。
* 眼房水の産生抑制プロスタグランジンアナログやベータ遮断薬などの点眼薬は、毛様体での眼房水の産生を抑制します。これにより、眼内に貯まる液体の量を減らし、眼圧を下げることができます。
* 眼房水の排出促進ミオチンやアセタゾラミドなどの点眼薬は、隅角にあるシュレム管の働きを強化し、眼房水の排出を促進します。シュレム管は眼房水を排出する主要な経路であるため、その働きを改善することで眼圧を下げることができます。
正常な眼圧値と異常値の判断
正常な眼圧値と異常値の判断
眼圧は一般的に、10~21mmHgの範囲内が正常とされています。しかし、この範囲は個人差があり、眼の大きさや形状によっても異なります。眼圧が正常範囲よりも高くなる状態を「眼圧上昇症」といい、逆に低くなる状態を「眼圧低下症」といいます。
眼圧上昇症は緑内障などの目の病気につながる可能性があり、眼圧低下症は網膜剥離などの深刻な視覚障害を引き起こすことがあります。そのため、定期的に眼圧を測定し、異常値がないか確認することが重要です。眼圧の異常値は、自覚症状がない場合もあるため、定期的な眼科検診が推奨されています。