急性胆管炎とは？原因や症状、治療法をわかりやすく解説
医療と看護を知りたい
先生、『急性胆管炎』について教えてください。
医療の研究家
『急性胆管炎』は、胆管の感染が原因で起こる炎症性の疾患です。
医療と看護を知りたい
胆管の感染とは、具体的にどういうことですか？
医療の研究家
胆管とは、胆汁が肝臓から十二指腸へ流れる管で、この管に細菌が侵入して炎症を起こすのが『急性胆管炎』です。
急性胆管炎とは。
「医療用語で『急性胆管炎』があります。これは、胆汁の通り道である胆管に感染が起こり、炎症を起こす急性の病気です。」
急性胆管炎とは
急性胆管炎とは、胆管に細菌が侵入し炎症を起こす病気です。胆管は、肝臓で生成された胆汁を十二指腸に運ぶ管で、胆のうとつながっています。急性胆管炎は、胆管結石による胆管の閉塞や、胆嚢炎の進行などによって起こります。症状としては、右上腹部の痛み、発熱、悪寒、黄疸（皮膚や目の黄ばみ）などが現れます。急性胆管炎は重篤な病気であり、早期診断と治療が重要です。
急性胆管炎の原因
急性胆管炎の原因としては、主に次のものが挙げられます。
* 胆石胆のうや胆管内に結石が詰まり、胆汁の流れを妨げる
* 胆管炎菌細菌による感染が胆管に広がる
* 胆管狭窄胆管が何らかの原因で狭くなったり詰まったりして、胆汁の流れが滞る
* 胆管運動障害胆管の収縮運動がうまくいかず、胆汁の排出が阻害される
* 乳頭部腫瘍十二指腸乳頭部に腫瘍ができ、胆管の出口を圧迫する
急性胆管炎の症状
-急性胆管炎の症状-
急性胆管炎になると、胆管の炎症によってさまざまな症状が現れます。主な症状としては、次のようなものが挙げられます。
* 腹痛右上腹部または上腹部の中央に激しい痛みが生じます。
* 発熱・悪寒炎症が進むと、発熱や悪寒を伴うことがあります。
* 黄疸胆汁の流れが悪くなると、皮膚や目の白目が黄色くなります。
* 尿の色が濃くなる、便の色が薄くなる胆汁が肝臓から十二指腸に流れるのが妨げられ、尿中の胆汁が濃くなり、便中の胆汁が薄くなります。
* 吐き気・嘔吐胆汁の流れが悪くなると、吐き気や嘔吐が起こることがあります。
急性胆管炎の治療法
急性胆管炎の治療法
急性胆管炎の治療は、その重症度と病因によって異なります。軽度の場合は、抗菌薬や鎮痛剤などの内科的治療で改善することがあります。しかし、重度の場合は、以下のような外科的処置が必要になる場合があります。
* -内視鏡的逆行胆管膵管造影（ERCP）-胆管に挿入した内視鏡を使って、胆管内の結石や狭窄を取り除きます。
* -経皮経肝的胆管ドレナージ（PTBD）-肝臓から胆管にドレーンを挿入して、胆汁の流出を確保します。
* -胆嚢摘出手術-胆嚢に胆石が詰まっていて、胆管炎を引き起こしている場合は、胆嚢を摘出する必要があります。
* -胆管空腸吻合術-胆管を小腸に縫い付けて、胆汁の流れを再建します。
急性胆管炎の予防法
急性胆管炎を予防するためには、胆道系を健康に保つことが大切です。まず、胆石症の予防が挙げられます。胆石症は急性胆管炎の主な原因の一つであり、コレステロールやビリルビンが胆汁の中に結晶化してできる胆石が胆管を塞ぐことで起こります。胆石症の予防には、以下のような対策が有効と言われています。
– 健康的な食事高脂肪食や高コレステロール食を避け、食物繊維を多く含む食事を摂る。
– 体重管理肥満は胆石症のリスクを高めます。
– 定期的な運動運動は胆汁の流れを促進し、胆石の形成を抑える効果があります。