ヘルニアとは?原因と症状をわかりやすく解説
医療と看護を知りたい
先生、『ヘルニア』について教えてください。
医療の研究家
ヘルニアとは、臓器や組織が、裂け目や欠損部に脱出した状態のことだよ。
医療と看護を知りたい
先天的と後天的な原因があるんですよね?
医療の研究家
その通り。生まれつき(先天的)のものもあれば、後から(後天的)に発生するものもあるよ。
ヘルニアとは。
「ヘルニア」とは、生まれつきまたは後から発生した体の部位に穴や弱い部分があり、そこから臓器や組織が飛び出した状態のことです。
ヘルニアの症状
ヘルニアの症状は、その種類によって異なります。一般的な症状としては、下記のようなものがあります。
* 脱腸部位の膨らみやふくらみ
* 痛み(咳やくしゃみ、運動時などに悪化する)
* 脱腸部位に押し込むと戻るの不快感
* 長時間立っていると痛みや不快感が強まる
* 重いものを持ち上げたり、腹圧をかけたりすると痛みが増す
* 便秘や排尿障害
* 吐き気や嘔吐(腹腔内ヘルニアの場合)
ただし、すべてのヘルニアが症状を引き起こすわけではありません。また、症状が軽い場合もあります。ヘルニアが疑われる場合は、医師の診察を受けることが重要です。
ヘルニアの種類
「ヘルニアの種類」
ヘルニアは、体の内側の組織が周囲の筋肉や結合組織の弱い部分から突出することで起こる状態です。ヘルニアのタイプは、突出している組織の種類や部位によって異なります。主なヘルニアの種類を以下に示します。
* 鼠蹊ヘルニア 腹部の組織が鼠蹊部(足の付け根のくぼみ)から突出します。
* 臍ヘルニア 腹部の組織がへそから突出します。
* 腹壁ヘルニア 腹部の組織が腹壁の弱い部分から突出します。
* 大腿ヘルニア 腹部の組織が足の付け根の内側(大腿動脈の近く)から突出します。
* 食道裂孔ヘルニア 胃の一部が横隔膜の食道裂孔から胸腔に突出します。
* 椎間板ヘルニア 椎間板の中心部分(髄核)が椎間板の外側の層(線維輪)を突き破って突出します。
ヘルニアの原因
ヘルニアとは、体の軟部組織の一部が本来あるべき場所から飛び出す病気を指します。ヘルニアの原因はさまざまですが、最も一般的な原因は筋力低下や組織の弱さです。加齢、肥満、喫煙、慢性的な咳などの要因により、筋肉や結合組織が弱まり、臓器が周囲の組織から押し出されてヘルニアが発生する可能性があります。また、激しい運動や重い物の持ち上げなどにより、突然の過度の圧力が加わると、ヘルニアが発生することもあります。
ヘルニアの治療法
ヘルニアの治療法は、ヘルニアのタイプや重症度によって異なります。無症状で生活に支障のない小さなヘルニアであれば、経過観察が推奨されます。しかし、痛みや違和感が強く、日常生活に影響が出るような大きなヘルニアの場合には、手術が必要になることがあります。手術方法はヘルニアの位置や種類によって異なりますが、一般的にはヘルニア孔を縫合したり、人工メッシュを使用して補強したりする方法があります。手術は日帰りまたは短期入院で行われ、術後は安静を保ち、段階的に日常生活に戻ることができます。
ヘルニアの予防法
ヘルニアを未然に防ぐことは重要です。予防法としてまず挙げられるのが、定期的な運動です。適度な運動は、腹筋や背筋を強化し、椎間板や腹壁に負担がかかるのを防ぎます。また、適切な姿勢を保つことも重要です。長時間同じ姿勢をとったり、重いものを持ち上げるときは、腰や背中に負担がかかります。持ち上げるときには、必ず膝を曲げて腰で持ち上げましょう。さらに、肥満を予防することも大切です。過体重や肥満になると、腹部に負担がかかり、ヘルニアのリスクが高まります。バランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、健康的体重を維持しましょう。