腹腔鏡手術とは？『ラパロ』の意味と特徴を解説

腹腔鏡手術とは？『ラパロ』の意味と特徴を解説

腹腔鏡とは？

「腹腔鏡手術」という名前を聞いても、それがどのような手術なのかピンと来ないかもしれません。そこで、まずは「腹腔鏡」が何を指すのかを説明しましょう。

腹腔鏡とは、腹部（腹腔）の中を観察するために使用する機器のことです。細い管の先端に小型のカメラが取り付けられており、この管を腹部に小さな穴から挿入して、腹腔内の様子を映し出します。腹腔鏡手術とは、この腹腔鏡を使って行われる外科手術を指します。腹腔鏡は傷跡が小さく、回復が早いなどの特徴があります。

腹腔鏡手術の特徴

腹腔鏡手術の特徴として、まず挙げられるのが侵襲性の低さです。従来の開腹手術と異なり、腹腔鏡手術ではわずかな切開のみで行われるため、術後の傷跡が小さく、痛みや出血も少なくなります。また、回復が早いという特徴があります。腹腔鏡手術では、開腹手術に比べて組織へのダメージが少なく、入院期間も短縮できます。さらに、術後の癒着が少ないという利点もあります。開腹手術では、手術中に臓器同士が癒着することがありますが、腹腔鏡手術ではこのリスクが低く、術後の合併症を軽減できます。

開腹術との違い

-開腹術との違い-

腹腔鏡手術とは、お腹に小さな穴を開けて、そこからカメラや器具を挿入して行われる低侵襲手術です。一方、開腹術とは、お腹を大きく切り開いて行われる従来の手術です。

腹腔鏡手術と開腹術の違いは、傷口の大きさです。腹腔鏡手術では数個の小さな穴が開けられますが、開腹術では大きな切り傷が必要になります。そのため、腹腔鏡手術は傷が小さく痛みが少ない、回復が早いといった利点があります。

ただし、腹腔鏡手術は技術的に難易度が高く、開腹術よりも時間がかかる場合があります。また、腹腔鏡手術では操作空間が狭く、複雑な手術には適していません。そのため、大規模な腫瘍切除や癒着のひどい手術などでは、依然として開腹術が選択されることもあります。

腹腔鏡手術のメリット

腹腔鏡手術には、従来の手術に比べて以下のようなメリットがあります。

傷口が小さくて済み、術後の回復が早い。腹腔鏡手術は小さな切開から行われるため、開腹手術のように大きな傷跡が残りません。そのため、術後の痛みが少なく、活動も早期に再開できます。

臓器への負担が少なく、出血量も少ない。腹腔鏡手術では、細い手術器具を使用して臓器を操作するため、臓器へのダメージが最小限に抑えられます。また、小さな切開から手術を行うため、出血量も開腹手術に比べて少なくなります。

入院期間が短く、費用も抑えられる。腹腔鏡手術は、術後の回復が早いことから、入院期間が短くなります。また、傷口が小さい分、感染症のリスクも低いため、医療費の削減にもつながります。

腹腔鏡手術の注意点

-腹腔鏡手術の注意点-

腹腔鏡手術を受ける際は、いくつかの注意点があります。まず、手術中は全身麻酔を使用するため、術前は絶食が必要です。また、手術後は患部にガスが溜まるため、肩こりや胸痛、吐き気などの一過性の痛みや不快感が生じる場合もあります。また、術後の経過観察のため、通常は2～3泊程度の入院が必要となります。術後は医師の指示に従って傷口のケアを行い、安静を保つことが大切です。