開腹術ってなに?
医療と看護を知りたい
『開腹術』について教えてください。
医療の研究家
開腹術とは、腹壁を切開して腹腔内を治療する手術方法です。
医療と看護を知りたい
どのような切開方法がありますか?
医療の研究家
交差切開法、腹部正中切開、傍腹直筋切開などがあります。
開腹術とは。
「開腹手術」とは、腹部を開いて内部を手術する外科手術です。開腹する方法はさまざまで、代表的なものとして「交差切開法」、「腹部正中切開」、「傍腹直筋切開」などがあります。
開腹術とは
-開腹術とは-
開腹術は、腹部に切開線を入れ、臓器に直接アクセスする外科手術です。主に、腹部内の問題の診断や治療を目的として行われます。開腹術は、腹腔鏡手術などの低侵襲な方法ではアクセスできない大きな病変や、緊急処置が必要な場合に選択されることが多いです。
切開方法
切開方法において、開腹術は主に腹部に縦または横方向に切開線を設けます。縦方向の切開は通常、正中線、つまり身体の中心に沿って行われ、腹部の複数の領域にアクセスするのに適しています。一方、横方向の切開は、特定の臓器や構造物に直接アクセスする場合に好まれます。
切開線のサイズは、対象とする領域の広さと、手術の目的によって異なります。小さな切開で済む小さな手術では、単一の切開でも十分かもしれません。より大きな手術では、複数の切開が必要になる場合があります。
また、開腹術では、腹腔鏡下手術という選択肢もあります。これは、小さな切開から腹腔鏡と呼ばれるツールを挿入し、腹腔内をカメラで観察しながら手術を行う方法です。腹腔鏡下手術は、より小さな傷痕で済むという利点があります。
交差切開法
-交差切開法-
交差切開法は、開腹術で最も一般的な切開方法です。この方法では、腹壁の真ん中に縦に長い切開を入れて、内臓へのアクセスを確保します。切開の長さは、手術の範囲によって異なりますが、通常は10~15cm程度です。
交差切開法は、腹壁の筋肉繊維に沿って行われるため、術後の回復が早く、傷口の痛みも比較的軽くなります。また、腹腔内を広く観察できるため、複雑な手術にも対応できます。ただし、筋肉を切断するため、術後の運動制限や腹部の変形が残る可能性があります。
腹部正中切開
開腹術の手法の一つが腹部正中切開です。これは、へそから胸骨までの腹部中央を縦に切開する方法で、胃や大腸などの上腹部臓器へのアクセスに使用されます。この切開方法はアクセス性が良く、広い視野が得られるため、複雑な手術や外傷時に適しています。また、開腹術の中でも比較的侵襲性が低く、術後の回復が早いというメリットもあります。ただし、傷跡が目立つ場合があり、腹部の筋膜が切開されるため、腹部に力が入りづらくなるなどの後遺症が出る可能性もあります。
傍腹直筋切開
傍腹直筋切開とは、開腹術の一種で、腹部の側面にある腹直筋の傍らに切開を加えて、腹腔内にアクセスする手法です。この方法は、腹直筋を切断することなく、傷跡がより目立ちにくく、回復も早いという利点があります。
また、腹直筋切開は、腹腔鏡下手術と組み合わせられることが多く、さらに低侵襲な方法で腹腔内を観察・処置することが可能です。腹腔鏡下手術では、腹部に小さな切開を加えてカメラと手術器具を挿入し、モニター上で内視鏡的に操作を行います。これにより、従来の開腹術よりも傷跡が小さく、術後の回復も早くなります。