異所性妊娠と子宮外妊娠の違い
医療と看護を知りたい
異所性妊娠について教えてください。
医療の研究家
異所性妊娠は、子宮外で発生する妊娠のことです。
医療と看護を知りたい
異所性妊娠のほとんどは卵管妊娠ですか?
医療の研究家
そうです。異所性妊娠の約96%は卵管妊娠で、他の種類ははるかにまれです。
異所性妊娠とは。
医療用語で「異所性妊娠」と呼ばれる状態は、子宮の外側で発生する妊娠のことです。異所性妊娠のほとんど(96%)は卵管妊娠ですが、その他に子宮頸管妊娠、腹腔内妊娠、卵巣妊娠などが存在します。
異所性妊娠とは
異所性妊娠とは、受精卵が子宮以外の場所で着床してしまう妊娠のことです。最も一般的な異所性妊娠は子宮外妊娠で、受精卵が卵管に着床します。他にも、子宮頸部、卵巣、腹腔など、さまざまな場所に受精卵が着床することがあります。異所性妊娠は母体に重篤な合併症を引き起こす可能性があり、早期発見と治療が不可欠です。異所性妊娠の症状には、腹痛、不正出血、肩こりなどが含まれます。放置しておくと、卵管破裂や大出血を引き起こし、生命を脅かす恐れがあります。そのため、これらの症状を経験した場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。
異所性妊娠の種類
-異所性妊娠の種類-
異所性妊娠は、ほとんどの場合が子宮外妊娠です。しかし、まれに以下のような亜型が見られます。
* -広間膜内妊娠- 卵が子宮とは別の腹腔内の広間膜に付着します。
* -卵管間妊娠- 卵が両方の卵管内に付着します。
* -卵巣妊娠- 卵が卵巣に付着します。
* -腹膜妊娠- 卵が腹膜に付着します。
* -胎盤分娩- 受精卵が子宮内壁に付着しますが、一部または全部が子宮外に押し出されます。
異所性妊娠の症状
異所性妊娠の症状は、その発生部位によって異なります。
最も一般的な症状は、下腹部痛です。他にも、不正出血や吐き気、嘔吐などの症状が現れることがあります。これらの症状は、子宮外妊娠に似ているため、注意が必要です。異常な症状がある場合は、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。
異所性妊娠の診断
-異所性妊娠の診断-
異所性妊娠の診断は、腹痛や不規則出血などの症状や、超音波検査などの検査結果をもとに行われます。超音波検査は、妊娠の場所や胚の心拍数を確認するために不可欠です。また、血中ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)検査も行われます。hCGは妊娠中に分泌されるホルモンであり、その値が高いと異所性妊娠の可能性が疑われます。さらに、腹腔鏡検査や腹腔内出血などの緊急事態が発生した場合の外科的手術が必要になることもあります。
異所性妊娠の治療
-異所性妊娠の治療-
異所性妊娠は、緊急性の高い事態であるため、迅速かつ適切な治療が必要です。治療オプションは、妊娠の位置と重症度によって異なります。
薬物療法では、メトトレキサートという抗がん剤が使用されます。この薬は、胎児の細胞分裂を抑制し、妊娠を終了させる働きがあります。ただし、この治療法は、妊娠が卵管にある場合や、妊娠が小さい場合にのみ有効です。
手術は、薬物療法が適さない場合や、妊娠が卵管以外の場所で進行した重度の場合に必要になります。手術では、妊娠組織を摘出し、出血をコントロールします。手術には、腹腔鏡下手術や開腹手術の2種類があります。腹腔鏡下手術は、小さな傷口から器具を挿入して行われる低侵襲な方法で、回復時間が短くなります。