動脈の健康に悪影響!『アテローム』を理解しよう
医療と看護を知りたい
アテロームについて教えてください。
医療の研究家
アテロームとは、動脈の内膜に蓄積する堆積物のことです。別名プラークや粥腫とも呼ばれます。
医療と看護を知りたい
アテロームはどのような成分で構成されているのでしょうか?
医療の研究家
マクロファージ、脂質、カルシウム、結合組織などが構成成分です。次第に動脈を狭窄させ、血流障害を引き起こします。
アテロームとは。
動脈の障害に関する医学用語「アテローム」とは、動脈の壁の内側に蓄積した物質です。プラークや粥腫とも呼ばれます。アテロームは、マクロファージと呼ばれる細胞、脂質、カルシウム、結合組織などから構成されています。蓄積が進むと、動脈の内部が徐々に狭まり、血液の流れが阻害されます(図1)。また、アテロームが突然破裂すると、その先にある動脈への血流が遮断され、梗塞を引き起こすことがあります。
アテロームとは?
アテロームとは、文字通り「脂肪のかたまり」を意味する言葉です。動脈の壁にコレステロールや脂肪がたまり、硬く厚みのあるプラークを形成した状態を指します。このプラークは徐々に大きくなり、動脈を狭くしたり塞いだりするため、血流が悪化して動脈硬化症につながる危険性があります。
アテロームは動脈のあらゆる部位にできますが、特に心臓や脳、手足などの重要な臓器や四肢に供給する動脈の分岐点やカーブした部分に好発します。症状として、動脈硬化症によって血流が低下すると、胸の痛みや息苦しさ、手足のしびれや冷感などが現れることがあります。
アテロームの構成成分
アテロームの構成成分
アテロームは、動脈壁に形成される脂肪性のプラークで、動脈を狭くして血流を阻害します。その主要な構成成分は次のとおりです。
* -脂質- コレステロール、トリグリセリドなどの脂肪がアテロームの中心を構成しています。
* -線維性被膜- コレステロールの核を覆う厚い線維性の結合組織で、アテロームの安定性を保ちます。
* -炎症細胞- マクロファージやT細胞などの免疫細胞は、アテロームに浸透し、炎症やプラークの不安定化を引き起こします。
* -カルシウム- アテロームが進行すると、カルシウムが沈着し、プラークを硬化させて不安定にします。
アテロームの進行と影響
アテロームの進行
アテロームは動脈壁に脂肪が蓄積してできるプラーク(粥腫)の一種です。このプラークは徐々に大きくなり、動脈を狭窄させ、血流を妨げます。初期段階では、アテロームは症状をほとんど引き起こしませんが、進行するにつれて、動脈が詰まって心臓発作や脳卒中を引き起こすことがあります。
アテロームの影響
アテロームが進行すると、動脈壁に炎症を引き起こし、血管を弱くします。この炎症は、プラークが破裂して血栓を形成するリスクを高めます。血栓は動脈を完全に詰まらせ、心臓発作や脳卒中を引き起こす可能性があります。さらに、アテロームによって動脈の弾力性が失われ、血圧が上昇する可能性があります。
アテロームの破綻によるリスク
-アテロームの破綻によるリスク-
アテロームが破綻すると、その内側に蓄積されたコレステロールの凝固物が血流に放出されます。凝固物は血栓を形成し、それが動脈を塞ぐと、心筋梗塞や脳卒中などの生命を脅かす事態を引き起こす可能性があります。
破綻したアテロームは、不安定なプラークと呼ばれる状態になります。不安定なプラークは、破裂するリスクが高く、それによって形成された血栓は、より深刻な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、アテロームを早期に発見し、破綻のリスクを管理することが重要です。
アテロームの予防と管理
アテロームの予防と管理は、動脈の健康を守るために不可欠です。健康的な食事を取り入れることで、飽和脂肪やコレステロールの摂取を減らし、食物繊維を摂取して血中のコレステロール値を低下させることができます。また、定期的な運動は血流を改善し、血圧を下げるのに役立つほか、禁煙は動脈の炎症や狭窄を軽減します。適切な体重を維持することも重要で、過体重や肥満はアテローム形成のリスクを高めます。さらに、高血圧や糖尿病などの基礎疾患を管理することで、動脈への負担を抑えることができます。