肺動脈圧とは?測定値の正常範囲と高血圧症との関係
医療と看護を知りたい
先生、『肺動脈圧』について教えてください。
医療の研究家
肺動脈圧とは、肺動脈の血圧のことだよ。正常値は収縮期圧30~15mmHg、拡張期圧8~2mmHg、平均圧18~9mmHgだよ。
医療と看護を知りたい
肺動脈圧が高くなると、心臓に負担がかかるんですか?
医療の研究家
そうなんだ。肺動脈圧が高いと右心室に負荷がかかって、心臓のポンプ機能が低下するんだよ。すると、心拍出量が減って全身の浮腫が起こる可能性があるんだ。
肺動脈圧とは。
肺の血管にかかる圧力のことを「肺動脈圧」といいます。正常な値は、高い方の血圧が30~15mmHg、低い方の血圧が8~2mmHg、平均の血圧が18~9mmHgです。
肺動脈圧が高いと、心臓の右側の部屋(右心室)に負担がかかり、心臓が血液を送り出す力が弱まります。すると、全身に水分がたまったり(浮腫)、心拍出量が減ったりします。
肺動脈圧とは?
肺動脈圧とは、心臓から肺へと血液を送るために必要な圧力のことであり、右心室から肺動脈へと血液が排出されるときに発生します。この圧力によって、酸素化されていない血液が酸素を豊富に含んだ血液へと変化するために必要な肺への血流が確保されます。肺動脈圧は、心臓の機能や肺の状態を評価する上で重要な指標であり、その測定値は個人の健康状態を反映している可能性があります。
肺動脈圧の正常値
肺動脈圧の正常値は、安静時の成人で、収縮期で20~25mmHg、拡張期で8~12mmHgとされています。肺動脈圧は、心拍数や呼吸によって変動するため、正確な測定には注意が必要です。さらに、年齢や性別によっても多少異なります。
肺高血圧症とは?
肺高血圧症とは、肺動脈中の血圧が異常に上昇する状態です。通常、安静時に肺動脈圧は20~25 mmHg程度ですが、肺高血圧症ではこれを超える値になります。この状態は、肺動脈に流れる血液の量が増加するか、肺動脈内の抵抗が増加することが原因で発生します。肺高血圧症は、呼吸器疾患、心臓病、血栓塞栓症など、さまざまな病態によって引き起こされる可能性があります。肺高血圧症は、呼吸困難、胸痛、失神などの症状を引き起こします。重症化すると、心不全や死亡につながる可能性があります。
肺動脈圧が高いとどうなる?
-肺動脈圧が高いとどうなる?-
肺動脈圧が高い状態が続くと、心臓に負担がかかり、右心室の肥大や機能不全につながります。これにより、息切れ、疲労、胸痛、めまいなどの症状が現れます。また、長期的な高血圧症は、肺動脈性肺高血圧症や慢性心不全などの重篤な合併症を引き起こすリスクを高めます。さらに、肺動脈圧が高いと肺血管が収縮して血流が阻害され、肺に損傷を与え、肺線維症や肺性心疾患につながる可能性があります。したがって、肺動脈圧が高い場合は、早期に治療を開始して心臓や肺へのさらなる損傷を防ぐことが重要です。
肺動脈圧測定の重要性
肺動脈圧の測定は、心肺機能の評価において非常に重要です。肺動脈圧が高すぎると、右心室に負担がかかり、心不全につながる可能性があります。反対に、肺動脈圧が低すぎると、全身に十分な血液が行き渡らず、倦怠感や息切れなどの症状が出ることがあります。肺動脈圧を定期的に測定することで、心肺疾患の早期発見と適切な治療につながります。