循環器用語の要『心臓』とは

循環器用語の要『心臓』とは

心臓とは？

心臓とは、全身に血液を送り出すポンプ機能を担う臓器です。胸の中央にあり、握りこぶしほどの大きさで、体重のおよそ0.5％を占めます。心臓のポンプ機能により、酸素や栄養を運ぶ血液が全身の組織や細胞に循環し、老廃物を運び去ります。この循環によって、生命維持に必要なエネルギーの供給と老廃物の除去が行われています。

心臓の構造と機能

心臓の構造と機能

心臓は、人間の生命維持に不可欠な臓器であり、酸素と栄養素を体中に送り込み、老廃物を排除する役割を担っています。この重要な臓器は、筋肉でできた中空のポンプで、血液を循環させています。

心臓は、心房と心室の4つの部屋で構成されています。上部の2つの心房は、体や肺からの血液を受け取ります。下部の2つの心室は、血液を体や肺に送り出します。これらの部屋は、弁で仕切られており、血液の流れを制御しています。

心臓の循環系

心臓の循環系は、全身に血液を送りだすために重要な役割を担っています。心臓は4つの部屋、すなわち左心房、左心室、右心房、右心室から構成されています。血液は静脈から右心房に入り、次に右心室に送られます。右心室から肺動脈を通って肺にポンプで送り込まれ、そこで酸素を吸収します。

酸素化された血液は肺静脈を通って左心房に戻り、次に左心室に送られます。左心室から大動脈を通じて全身に血液を送り出します。血液は動脈を経て毛細血管に到達し、組織や細胞に栄養分や酸素を供給します。この過程は、無酸素血を心臓に戻す静脈によって完了します。

心臓病の予防と治療

の「心臓病の予防と治療」では、心臓病のリスクを軽減し、健康的な心臓を維持するための対策について説明します。予防策としては、禁煙、健康的な食事、定期的な運動、体重管理などが挙げられます。また、血圧とコレステロール値の管理も不可欠です。

治療法としては、薬物療法、手術、ライフスタイルの変更などが組み合わせて行われます。心臓病の種類や重症度によって適切な治療法が選択され、病状の悪化を防ぎ、心臓機能の維持を図ります。さらに、心臓病の再発予防のための継続的なモニタリングと治療も重要です。

心臓移植について

心臓移植は、末期心不全などの重篤な心臓疾患を患う患者にとって、救命処置となる可能性があります。心臓移植では、機能していない患者自身の心臓を、健康なドナーから採取した心臓に置き換えます。この処置は、心臓のポンプ機能を回復させ、患者の生存率と生活の質を向上させることを目的としています。

心臓移植は、慎重に選ばれた患者に対してのみ実施されます。移植候補者は、他のすべての治療オプションが失敗しているか、効果が期待できない人でなければなりません。さらに、受容者はドナーとの組織適合性が高く、術後の免疫抑制療法に対する忍容性が必要です。心臓移植は複雑かつ侵襲的な手術で、拒絶反応、感染症、その他の合併症のリスクが伴います。しかし、成功した心臓移植を受けた患者は、より長く、より充実した生活を送ることができます。