急性心筋梗塞:その理解を深めよう

急性心筋梗塞:その理解を深めよう

医療と看護を知りたい

『急性心筋梗塞』の定義がよくわかりません。

医療の研究家

では、もう少し詳しく説明しましょう。急性心筋梗塞は、冠動脈に血栓が詰まってしまうと、その先の心筋に血液がいかなくなり、細胞が死んでしまう病気です。

医療と看護を知りたい

なるほど、冠動脈が詰まることで起こるのですね。

医療の研究家

そうです。そしてこの血栓ができる原因は、動脈硬化などによって冠動脈が狭くなったり、傷ついたりすることが多いのです。

急性心筋梗塞とは。

「医療用語で『急性心筋梗塞』と呼ばれる重篤な病気があります。これは、心臓の冠動脈が血栓(血の塊)によって突然詰まり、心筋に十分な血液が送られなくなって起こります。その結果、心筋細胞が壊死(死んでしまうこと)を引き起こすのです。」

急性心筋梗塞とは?

急性心筋梗塞とは?

急性心筋梗塞とは、心臓の筋肉に血液を送る冠状動脈が詰まり、心臓の筋肉が酸素不足に陥る状態です。この酸素不足により、心臓の筋肉細胞が損傷を受けたり死んだりします。急性心筋梗塞は命に関わる深刻な病気です。

原因とメカニズム

原因とメカニズム

急性心筋梗塞の原因は、主に冠動脈粥状硬化症です。これは、冠動脈の内側にコレステロールなどのプラークが蓄積して狭くなる状態です。プラークが破裂すると、血小板が集まって血栓ができ、冠動脈を塞ぎ、心臓への血流を遮断します。

この血流遮断が続くと、その先の心筋細胞が酸素や栄養素の供給が受けられず、機能を失って壊死してしまいます。これが急性心筋梗塞です。

症状と合併症

症状と合併症

-症状と合併症-

急性心筋梗塞の典型的な症状は、胸の中央部に圧迫感や締め付けられるような痛みがあり、通常15分以上続きます。この痛みは、左腕や肩、首、あご、背中にも広がる場合があります。また、息切れ、冷や汗、吐き気、嘔吐、めまい、失神なども起こることがあります。

急性心筋梗塞の合併症には、生命を脅かすものもあります。例えば、心室細動(致死性の不整脈)、心不全、心破裂などです。さらに、肺塞栓、脳卒中、腎不全などの合併症を引き起こす可能性もあります。早期発見と適切な治療を受けなければ、急性心筋梗塞は死に至る可能性がある重篤な疾患です。

診断と治療

診断と治療

急性心筋梗塞の診断は、症状、心電図、血液検査を基に総合的に行われます。胸の痛みや圧迫感、息切れなどの症状に加え、心電図で特徴的な異常所見が認められれば、急性心筋梗塞が強く疑われます。血液検査では、心臓から放出されるタンパク質(トロポニン)の値が上昇していることが確認できます。

治療は、血流を回復させ、心臓のダメージを最小限に抑えることが目的です。標準的な治療法は、血栓を溶かす薬物(血栓溶解薬)の投与と、詰まった血管を拡張するカテーテル治療(冠動脈インターベンション)です。血栓溶解薬は、急性心筋梗塞発症から12時間以内に投与することが望ましく、救命率の向上に貢献します。また、冠動脈インターベンションは、詰まった血管にステントと呼ばれる小さな金属製の筒を入れて拡張することで、血流を回復させる方法です。

予後と予防

予後と予防

予後と予防

急性心筋梗塞後の予後は、治療のタイミングや重症度、個人の健康状態によって異なります。早期に治療を受けられれば、予後は良好になります。しかし、大規模な心筋梗塞の場合や治療が遅れると、心不全や不整脈などの合併症を引き起こすリスクが高まり、予後は不良になります。

心筋梗塞の予防には、喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病などの危険因子の管理が不可欠です。また、定期的な運動、健康的な食事、ストレス管理も予防に役立ちます。さらには、家族歴がある場合は、心臓検診を定期的に受けることが推奨されます。これらの予防策を講じることで、急性心筋梗塞のリスクを大幅に低減できます。

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