マイコプラズマとは？特徴や感染症についてわかりやすく解説

マイコプラズマとは？特徴や感染症についてわかりやすく解説

マイコプラズマとは？

マイコプラズマとは、細胞壁を持たない最小の細菌の一種です。極めて小さく、光学顕微鏡では観察できません。マイコプラズマは独自の細胞膜を持っており、コレステロールの合成ができません。そのため、細胞壁を持つ細菌が治療に使用する抗生物質には耐性があります。マイコプラズマは人間、動物、植物の細胞内に寄生することができ、さまざまな感染症を引き起こします。

マイコプラズマの特徴

-マイコプラズマの特徴-

マイコプラズマは、バクテリアとウイルスの境界に位置する微生物で、独特の特徴を持っています。最も際立った特徴は、細胞壁がないことです。このため、一般的な抗生物質に耐性があり、治療が困難になります。

マイコプラズマはまた、非常に小さく、他の細菌やウイルスよりもはるかに小さいです。このため、フィルターなどを通り抜けることができ、感染の蔓延を容易にします。さらに、マイコプラズマは他の細胞に寄生することができ、長期的に宿主細胞に損傷を与えます。

マイコプラズマによる感染症

-マイコプラズマによる感染症-

マイコプラズマは、細菌とウイルスの中間の性質を持つ微生物です。細胞壁を持たないため、抗菌薬に耐性があり、感染症を引き起こす可能性があります。マイコプラズマによる感染症は、通常、肺炎、気管支炎、尿路感染症、関節炎などの呼吸器系や泌尿生殖器系の疾患を引き起こします。

肺炎の場合、マイコプラズマは「異型肺炎」として知られ、典型的な肺炎とは異なる症状を呈します。咳、発熱、倦怠感はありますが、喀痰は少なく、呼吸困難や胸痛は軽度です。マイコプラズマ肺炎は若年者や免疫力の弱い方に多くみられ、抗菌薬に耐性があるため治療が困難になる場合があります。

気管支炎では、マイコプラズマは慢性的な咳を引き起こします。また、尿路感染症では、マイコプラズマは尿道炎や膀胱炎の原因となります。マイコプラズマによる関節炎はまれですが、膝や足首の痛みにつながる可能性があります。

マイコプラズマ感染症の症状

-マイコプラズマ感染症の症状-

マイコプラズマ感染症の症状は、感染する部位によって異なります。一般的な症状には以下が含まれます。

* -呼吸器感染症- 肺炎、気管支炎、咽頭炎。症状としては、咳、発熱、のどの痛み、呼吸困難などがあります。
* -生殖器感染症- クラミジアや淋病などの性感染症。症状としては、排尿時の痛み、おりものの増加、下腹部の痛みなどがあります。
* -その他- 皮膚炎、関節炎、心内膜炎など。しかし、多くの場合、症状が現れないこともあります。

マイコプラズマ感染症の治療方法

-マイコプラズマ感染症の治療方法-

マイコプラズマ感染症の治療には、抗生物質の服用が不可欠です。適切な抗生物質の選択は、感染しているマイコプラズマの種類によって異なります。一般的な抗生物質としては、マクロライド系（例アジスロマイシン）やテトラサイクリン系（例ドキサイサイクリン）が用いられます。治療期間は、一般的に7～10日間です。症状が改善しない場合は、より長期の治療が必要になることもあります。

抗生物質の服用に加えて、対症療法が行われることもあります。発熱や咳には解熱鎮痛剤、喉の痛みにはうがい薬やのど飴が使用できます。十分な睡眠と水分摂取も重要です。