ノロウイルスとは?症状、感染経路、予防法
医療と看護を知りたい
先生、『ノロウイルス』ってどういう意味ですか?
医療の研究家
`ノロウイルス`は、急性胃腸炎を引き起こすウイルスです。感染力が強く、少量のウイルスでも感染します。
医療と看護を知りたい
どうしてそんなに感染力が強いんですか?
医療の研究家
小腸の上皮細胞に感染して、栄養を吸収する絨毛を破壊したり、消化酵素の働きを低下させたりするため、激しい下痢症状が出ます。
ノロウイルスとは。
「ノロウイルス感染症」の名で知られるこのウイルスは、急性胃腸炎の原因となる代表的なウイルスです。感染力は非常に強く、わずか10~100個のウイルス粒子が経口摂取されるだけで発症します。ノロウイルスは小腸の上皮細胞に感染し、絨毛の消失や吸収障害を引き起こして下痢症状を招きます。酵素の活性を低下させることで、症状を悪化させます。
ノロウイルスの特徴
-ノロウイルスの特徴-
ノロウイルスは、非常に感染力の強いウイルスです。わずか10個から100個のウイルス粒子でも感染することがあり、非常に少量でも発症につながります。また、非常に環境中で安定しており、室温で数日から数週間生存できます。加熱調理に対する耐性も強く、一般的な調理温度では不活化されません。また、塩素系消毒剤に対しても耐性があります。そのため、ノロウイルスは食品や水、人の接触を通じて簡単に感染が広がり、食中毒や感染性胃腸炎の原因となります。
感染経路と症状
-感染経路と症状-
ノロウイルスは、非常に感染力の強いウイルスで、主に接触感染または経口感染によって広がります。接触感染とは、感染者の嘔吐物や便に含まれるウイルスに触れることで感染する経路です。経口感染は、汚染された食品や水、または感染者の嘔吐物を含む空気中の飛沫を吸い込むことで感染します。
ノロウイルス感染症の潜伏期間は通常24〜48時間です。症状は、激しい嘔吐、下痢、腹痛、吐き気、倦怠感、低体温などです。脱水症状を起こすと、命に関わる可能性もあります。
ノロウイルスの予防法
ノロウイルスの予防法とは、このウイルス感染症を防ぐための対策を指します。重要な予防策としては、手洗いの徹底が挙げられます。石鹸と水で少なくとも20秒間手を洗い、その後清潔なタオルで乾かします。また、感染した人の嘔吐物や便に触れた後や、トイレを使った後も手を洗うことが不可欠です。さらに、生食用カキなどの加熱不十分な二枚貝や、汚染された水や食べ物を摂取しないことも感染予防に役立ちます。
感染時の対処法
感染時の対処法
ノロウイルスに感染した場合は、症状が出たら自宅で安静にしてましょう。一般的な治療法はなく、脱水症状を防ぐことが最も重要です。水分をたくさん摂り、経口補水液を使用するのも効果的です。嘔吐や下痢が続くと電解質が失われるので、スポーツドリンクやブイヨンを飲むのも良いでしょう。また、安静にして体を休め、症状が治まるまで職場や学校を休みましょう。
医療機関での感染対策
医療機関での感染対策
医療機関では、ノロウイルス感染症の蔓延を防ぐために、厳格な感染対策が講じられています。感染した患者が病院を訪れると、特別な病室や隔離エリアに収容されます。医療従事者も、患者との接触時には、マスク、ガウン、手袋などの個人用防護具を着用する必要があります。
また、医療従事者は、患者への接触前後には、徹底的な手洗いが義務付けられています。環境の消毒も頻繁に行われ、患者が触れる可能性のあるすべての表面の定期的な洗浄と殺菌が徹底されています。これらの対策により、医療機関でのノロウイルス感染症の蔓延が抑制され、患者と医療従事者の安全が確保されています。