垂直感染とは?
医療と看護を知りたい
「垂直感染」という言葉を教えてください。
医療の研究家
「垂直感染」とは、親から子どもへと病原体が伝わる感染様式のことだよ。
医療と看護を知りたい
具体的にはどのような場合ですか?
医療の研究家
胎内感染、産道感染、経母乳感染などが垂直感染に含まれるよ。風疹や梅毒、HIV感染症などが垂直感染を引き起こす可能性のある病気だ。
垂直感染とは。
医療用語で「垂直感染」とは、病原体が親から子へと感染する感染経路を指します。妊娠中の胎盤を通じた感染や、出産時の産道を通じた感染、出生後の母乳を通じての感染などがあります。垂直感染は「母子感染」とも呼ばれます。
垂直感染を引き起こす可能性のある疾患には、風疹、梅毒、ヘルペス、B型肝炎、HIV感染症などが含まれます。これに対して、個体間で感染する感染経路は「水平感染」と呼ばれます。
垂直感染とは
-垂直感染とは-
垂直感染とは、母親から胎児や新生児への感染症の伝播を指します。胎盤、羊水、産道を通って、母親の感染症が胎児または新生児に伝わります。母親が感染症にかかっていることを知らない場合や、症状が軽いため治療を受けていない場合でも、垂直感染が起こる可能性があります。
垂直感染の種類
垂直感染の種類
垂直感染には、主に3つの種類があります。
* -胎盤経由感染- 母親から胎盤を通して胎児に感染します。梅毒、HIV、風疹などがこの経路で感染します。
* -羊水経由感染- 母親から羊水を通して胎児に感染します。コクサッキーウイルスやサイトメガロウイルスなどがこの経路で感染します。
* -産道経由感染- 母親の産道を通過する際に胎児に感染します。クラミジア、淋病、ヘルペスなどがこの経路で感染します。
垂直感染を起こしやすい疾患
-垂直感染を起こしやすい疾患-
垂直感染は、母親から胎児や新生児に感染する感染症です。垂直感染を起こしやすい疾患には、次のようなものがあります。
* -トキソプラズマ症- 猫の糞便を介して感染する寄生虫感染症。
* -サイトメガロウイルス(CMV)感染症- 唾液や尿液から感染するウイルス。特に新生児に重篤な影響を与える可能性があります。
* -風疹- 呼吸器飛沫から感染するウイルス。妊娠初期に感染すると、胎児に先天性心疾患や聴覚障害を引き起こす可能性があります。
* -水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)感染症- 水ぼうそうや帯状疱疹を引き起こすウイルス。妊娠後期に感染すると、新生児に重篤な水ぼうそうを引き起こす可能性があります。
* -B型肝炎ウイルス(HBV)感染症- 血液や体液から感染するウイルス。母親がHBVキャリアの場合、垂直感染の可能性があります。
* -HIV感染症- ウイルス性疾患。母親がHIVに感染している場合、垂直感染する可能性があります。
水平感染との違い
–水平感染との違い–
垂直感染は、親から子へとウイルスや細菌が感染する経路ですが、これとは対照的に、水平感染は、感染者がウイルスや細菌を介して他者に感染する経路を指します。水平感染では、感染源は通常、ウイルスや細菌を保有する人、動物、または環境です。この場合、感染媒介は、咳やくしゃみによる飛沫、汚染された表面への接触、あるいは感染した食べ物や水などです。一般的な水平感染例としては、インフルエンザ、風邪、髄膜炎などが挙げられます。
予防法
-予防法-
垂直感染を防ぐ最も効果的な方法は、母子感染予防のためのワクチン接種です。妊娠前または妊娠初期にワクチンを接種することで、母親が感染するのを防ぎ、胎児への感染リスクを軽減できます。また、妊娠中に抗レトロウイルス療法を受けることで、胎盤を通じたウイルスを胎児に伝わるのを防ぐことができます。さらに、母乳育児を避けることも、授乳中にウイルスが乳汁を介して感染するのを防ぐ重要な予防法です。