黄熱とは?原因・症状・感染経路を医学用語で解説

黄熱とは?原因・症状・感染経路を医学用語で解説

医療と看護を知りたい

先生、『黄熱』という用語について詳しく教えてください。

医療の研究家

『黄熱』とは、ネッタイシマカなどの蚊によって媒介されるウイルス性の病気で、感染症法では4類に分類されています。

医療と看護を知りたい

なるほど。ということは、感染症法上はそれほど重篤な病気ではないということですか?

医療の研究家

その通りです。4類は、症状が軽症で、一般に医療機関を受診せずに治癒するものを指しています。

黄熱とは。

医療において、「黄熱」とは黄熱ウイルスが引き起こすウイルス性の出血熱を指します。このウイルスはネッタイシマカなどに媒介されます。感染症法では4類感染症に分類されており、医師は診断後に保健所へ届け出る必要があります。

黄熱ウイルスとは?

黄熱ウイルスとは?

黄熱ウイルスとは、ウイルス科の中でフラビウイルス属に分類されるウイルスです。ウイルスはウイルス粒子内に含まれる遺伝物質「RNA」で構成されています。黄熱ウイルスは、媒介者である蚊によってヒトに感染します。このウイルスは主に熱帯地域に分布しており、感染すると重い高熱や出血を引き起こします。黄熱ウイルスは、予防接種によって感染を防ぐことができます。

黄熱の症状

黄熱の症状

黄熱の症状

黄熱は、主にネッタイシマカによって媒介されるウイルス感染症です。感染者の多くは無症状ですが、症状が出る場合は、通常、感染後3~6日で発症します。初期症状としては、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感、悪心、嘔吐などが挙げられます。

重症になると、肝臓や腎臓の損傷、心臓の不全、出血、黄疸などの症状を引き起こすことがあります。特に、黄疸は黄熱の特有の症状で、皮膚や目の白目が黄色くなるのが特徴です。また、出血は歯茎や鼻から出血したり、皮膚に斑点が生じたりして現れます。

黄熱の感染経路

黄熱の感染経路

黄熱の感染経路は、ウイルスを保有するハマダラカに刺されることで経口的に感染します。ハマダラカは通常、夜明けと夕暮れに活動が活発で、主に熱帯地域や亜熱帯地域に生息しています。ウイルスはハマダラカの唾液中に存在し、刺された際に患者の皮膚に注入されます。黄熱ウイルスは血液を介して体内に広がり、肝臓、腎臓、他の臓器に感染します。

感染症法上の分類

感染症法上の分類

感染症法上の分類

黄熱は、「検疫感染症」に分類されています。検疫感染症とは、海外からの侵入によって国内に発生し、国民の生命および健康に著しく重大な影響を与えるおそれがある感染症と定義されています。黄熱は、ウイルスによって引き起こされる病気で、蚊が媒介します。感染すると、高熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐などの症状が現れます。重症化すると、肝臓や腎臓の機能障害、出血傾向、意識障害などを引き起こし、死亡に至ることもあります。黄熱の診断は、血液検査やウイルス検査によって行われます。治療法は確立されておらず、対症療法が中心となります。予防には、渡航前の予防接種が有効です。

診断後の届出義務

診断後の届出義務

診断後の届出義務

黄熱病の診断が確定した場合、医療機関は直ちに保健所に対して届出を義務付けられています。感染症法により、黄熱病は四類感染症に指定されており、届出の対象となっています。この届出は、感染源の把握や流行状況の把握、必要な対策の迅速な実施に役立てられます。さらに、届出により、薬事法に基づき、患者が使用したワクチンや黄熱病抗体検査キットなどの情報も保健所に提供されます。これにより、ワクチンや検査キットの安全性のモニタリングや、必要に応じてリコールなどの対応を適切に実施することができます。

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