ALSとは?知っておきたい基礎知識

ALSとは?知っておきたい基礎知識

医療と看護を知りたい

『ALS』ってどういう意味ですか?

医療の研究家

ALSは、筋萎縮性側索硬化症の略です。

医療と看護を知りたい

筋萎縮性側索硬化症ってどういう病気ですか?

医療の研究家

神経細胞が障害されて、筋肉が萎縮したり脱力したりする疾患群のことです。四肢や呼吸筋も影響を受けることがあります。

ALSとは。

医学用語の「ALS」とは、筋萎縮性側索硬化症の頭文字をとった略語です。ALSは、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが損傷を受ける神経疾患で、手足などの四肢を動かす筋肉が衰えて脱力し、やがて呼吸筋を含む全身の筋肉が萎縮・脱力します。

ALSとは

ALSとは

-ALSとは-

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動ニューロンと呼ばれる脳や脊髄の神経細胞が徐々に変性していく進行性の神経変性疾患です。運動ニューロンは、筋肉を動かす信号を伝える役割を持っています。

ALSの進行に伴い、運動ニューロンが失われるため、筋肉が徐々に弱まり、麻痺が起こります。初期症状として、手足の筋力の低下やこわばり、つまずきや転倒が増えるなどが現れます。進行すると、呼吸や嚥下が困難になり、最終的には全身の麻痺に陥ります。

ALSの種類

ALSの種類

ALSの種類

ALS(筋萎縮性側索硬化症)には、原因に基づいていくつかの種類があります。

* 家族性ALS(遺伝性ALS)家族歴があり、遺伝子の変異が原因であるタイプ。ALSの約10%を占めます。
* 孤発性ALS家族歴がない、原因不明のタイプ。ALSの90%以上を占めます。
* 環境因子によるALS有毒物質や重金属の曝露など、環境因子が原因であるタイプ。まれですが、一部の症例で報告されています。
* Guam型ALSグアム島に特有のタイプで、シードサイカスの摂取が原因とされています。
* ALS-認知症複合体(ALSDC)ALSに加えて認知症の症状も現れるタイプ。より稀な形式です。

ALSの症状

ALSの症状

ALSの症状は、筋肉の衰えから始まり、ゆっくりと進行していきます。初期の段階では、手足のしびれや力が入りにくさなどの症状が出ることがあります。進行すると、歩く、物を持ち上げる、呼吸をするなどの日常生活を送る上で大切な動作が困難になっていきます。また、構音障害、嚥下障害も現れ、コミュニケーションや食事をとることも難しくなる場合があります。さらに進行すると、全身の筋肉がまひし、最終的には呼吸筋も麻痺して死亡します。症状の進行速度は人によって異なり、数年から十数年かけて進行する場合がほとんどです。

ALSの治療法

ALSの治療法

-ALSの治療法-

ALSは進行性の神経疾患であり、現在のところ根治法はありません。しかし、進行を遅らせたり、症状を緩和したりするための治療法があります。

薬物療法では、神経細胞の損傷を遅らせるリゾールや、神経伝達物質グルタミン酸の働きを抑制するデクスメデトミジンが使用されています。また、症状を緩和するために、筋力低下に伴う痙縮を軽減する筋肉弛緩剤や、呼吸筋の機能を改善する呼吸器を使用する場合もあります。

リハビリテーションもALSの治療において重要な役割を果たします。理学療法や作業療法では、筋力や可動域の維持、日常生活動作の支援が行われます。言語療法では、コミュニケーション能力の向上や、嚥下障害の改善を目指します。

ALSの治療は、患者さんの状態や進行状況に応じて個別化されています。医療チームと協力して、患者さんのニーズに合った治療計画を立て、生活の質を維持していくことが重要です。

ALSの予防法

ALSの予防法

ALSの予防法は、残念ながら現時点では確立されていません。ALSの正確な原因はまだ解明されておらず、遺伝的要因や環境的要因が関与していると考えられています。しかし、健康的なライフスタイルを送ることは、一般的な健康状態を維持し、ALSのリスクを下げるのに役立つとされています。具体的には、バランスの取れた食事、定期的な運動、十分な睡眠、禁煙などが推奨されています。また、ストレス管理や社会的なつながりを維持することも、全体的な健康と幸福に寄与し、ALSのリスクを緩和する可能性があります。

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