医療の脳・神経用語『硬膜外腔』ってなに?

医療の脳・神経用語『硬膜外腔』ってなに?

医療と看護を知りたい

先生、『硬膜外腔』について教えてください。

医療の研究家

硬膜外腔は、脊髄を覆う硬膜と脊柱管の間にある空間のことです。

医療と看護を知りたい

それで、硬膜外腔には何がありますか?

医療の研究家

そこには脂肪組織と血管が含まれていて、局所麻酔の注入に使用されます。

硬膜外腔とは。

医療分野における神経系の用語として、「硬膜外腔」があります。硬膜外腔とは、脊髄を包む硬膜と、脊髄を取り囲む脊柱管との間に存在する空間のことです。

硬膜外腔とは?

硬膜外腔とは?

硬膜外腔(こうまくがいくう)とは、頭蓋骨と脊柱管の内側と、脳や脊髄を包む硬膜の外側との間の隙間のことです。この隙間は、血管、神経、脂肪組織が含まれています。硬膜外腔は、麻酔や診断のために使用されることが多く、脊髄から薬物を注入して痛みを緩和したり、造影剤を注入して画像診断を行うときに利用されます。

硬膜外腔の役割

硬膜外腔の役割

硬膜外腔の役割は、脳や脊髄の周囲にある重要な空間です。この空間は硬膜脊椎の間にはさまれており、髄液と呼ばれる液体をたくわえています。髄液は、脳や脊髄を衝撃や損傷から守るクッションの役割を果たしています。また、髄液は栄養素や老廃物の交換に関与しており、脳脊髄の健康維持に不可欠です。さらに、硬膜外腔は、脊髄麻酔や硬膜外ブロックなどの局所麻酔を施行するための重要なアクセスルートとしても機能します。

硬膜外腔穿刺とは?

硬膜外腔穿刺とは?

硬膜外腔穿刺とは、硬膜外腔に針を挿入する処置を指します。硬膜外腔は、脊髄を取り巻く硬膜と、その外側の骨膜との間の空間です。この処置は一般的に、分娩時に無痛分娩を行う場合や、術後や末期がんの患者さんの疼痛管理のために使用されます。

針を硬膜外腔に挿入すると、麻酔薬や鎮痛薬を直接供給することができ、脊髄や神経を傷つけることなく、効果的な鎮痛が得られます。ただし、硬膜外腔穿刺には、脊髄損傷、出血、感染症などの合併症のリスクが伴うため、資格のある医療従事者によって慎重に行われる必要があります。

硬膜外腔の医療活用

硬膜外腔の医療活用

医療の脳・神経用語である硬膜外腔は、医療の分野でさまざまな活用方法があります。

疼痛緩和 硬膜外腔に局所麻酔薬やオピオイドを注入することで、術後痛や分娩痛などの疼痛を軽減できます。硬膜外麻酔は、手術中の麻酔や分娩時の無痛分娩で広く使用されています。

診断 硬膜外腔に造影剤を注入することで、CTやMRIなどの画像検査で脊椎と神経構造を視覚化できます。診断では、脊椎椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍などの病態を評価するのに役立ちます。

治療 硬膜外腔に薬剤や細胞治療剤を注入することで、脊髄損傷や慢性疼痛などの状態を治療できます。また、髄液採取や硬膜外ブロックなどの治療にも利用されています。

硬膜外腔の注意点

硬膜外腔の注意点

-硬膜外腔の注意点-

硬膜外腔ブロックは一般的に安全な処置ですが、いくつかの注意点があります。まず、まれに硬膜外腔穿刺時に硬膜を穿刺してしまうことがあります。この場合、硬膜下出血や脊髄損傷などの重篤な合併症が発生する可能性があります。また、硬膜外腔ブロック後の頭痛を予防するため、十分な量の水分補給が必要です。加えて、 anticoagulant(抗凝固薬)や抗血小板薬を服用している患者では、硬膜外腔ブロック後に血腫(血の塊)が発生するリスクが高くなります。さらに、妊娠後期や脊椎変形がある患者では、硬膜外腔ブロックは避けることが推奨されます。

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