ドレーピングとは?手術で清潔域を守る技術
医療と看護を知りたい
‘ドレーピング’とは何か教えてください。
医療の研究家
はい。ドレーピングとは、手術や処置の際に不潔な部分を覆って清潔な部分を確保するための処置のことです。
医療と看護を知りたい
具体的にはどのように使われますか?
医療の研究家
ドレーピングは、手術や腹水・胸水穿刺、中心静脈穿刺などの処置で用いられます。清潔な術野を確保し、不潔域を隔離することで感染を防ぐことを目的としています。
ドレーピングとは。
手術や穿刺などの無菌処置において、「ドレーピング」とは、滅菌された布で不潔な部分を覆い、清潔な処置域を確保する技術です。これにより、清潔域と不潔域を明確に分けることができます。医療現場では、この他にも「アンプタ(切断)」、「カットダウン(静脈切開)」、「ホウコウ(膀胱)」といった処置に関する略語が使用されます。
ドレーピングの目的
-ドレーピングの目的-
ドレーピングとは、手術中における清潔域の保持を目的とした技術です。清潔域とは、手術を行う部分とその周囲の無菌な空間を指します。ドレーピングは、患者に存在する病原菌を手術部位に侵入させないことで、術後感染を防ぎます。また、手術中に発生する血液や体液などの汚染物質を周囲に拡散しないようにもします。
ドレーピングの手順
-ドレーピングの手順-
ドレーピングは、手術中の清潔域を確保する技術であり、細菌の汚染を防ぐための重要な手順です。適切なドレーピングを行うことで、手術部位とその周囲の無菌エリアが維持され、感染のリスクが軽減されます。
ドレーピングの手順は、一般的に以下のように進められます。
* -患者への説明-患者には、ドレーピングの目的と手順について説明し、同意を得ます。
* -患者ポジショニング-患者を手術台に適切な位置に配置し、必要な支持具を使用します。
* -清潔区域の清拭-手術部位とその周囲の皮膚を、指定された消毒剤で清拭します。
* -ドレープの装着-滅菌されたドレープを、手術部位を完全に覆うように配置します。ドレープは、エッジを内側にして折りたたみ、清潔域との境界を明確にします。
* -固定-ドレープを粘着テープや糸でしっかりと固定し、ずれないようにします。
* -最終確認-ドレーピングが適切に実施されているか、清潔域が保持されているかを再確認します。
滅菌ドレープの種類
-滅菌ドレープの種類-
滅菌ドレープには、手術中に清潔域を確保するために使用するさまざまな種類があります。
* -粘着ドレープ-粘着層があり、皮膚に直接貼ることができます。手術部位とその周囲をカバーし、細菌の侵入を防ぎます。
* -非粘着ドレープ-粘着層がなく、手術着やシーツに固定する必要があります。より大きな範囲をカバーすることができ、手術部位の視認性を向上させます。
* -ウィングドドレープ-広い拡張部があり、手術部位の周辺領域をカバーします。術者の手が清潔域に侵入するのを防ぎます。
* -サージカルガウン-滅菌した布製のガウンで、術者が着用します。清潔域に細菌が侵入するのを防ぎます。
* -メイオフールド-滅菌した布製のカバーで、手術道具を保持するために使用されます。道具を清潔に保ち、手術部位への細菌の侵入を防ぎます。
術野の範囲を決定する
手術では、汚染された部位と清潔な部位を区別し、清潔域を守ることが感染予防に不可欠です。そのために用いられるのがドレーピングという技術です。ドレーピングにはさまざまな方法がありますが、その一つが術野の範囲を決定することです。
術野とは、手術を行う部位そのものです。ドレーピングでは、まず術野の周りを清潔なドレープ(布)で覆います。このドレープが汚染された部位と清潔な部位の境界線を画定します。ドレープが大きすぎたり小さすぎたりすると、感染のリスクが高まるため、術野の範囲を正確に決定することが重要です。
医療現場で使われる処置の略語
医療現場では、処置や機器の名前が略語で表現されることがあります。これらの略語を理解することで、医療者の指示や記録の読み取りが容易になり、手術中の効率的なコミュニケーションが促進されます。以下に、一般的な医療処置の略語を紹介します。