『NIC』とは?看護介入を分類した用語解説
医療と看護を知りたい
NICとは何の略ですか?
医療の研究家
NICは、Nursing Interventions Classificationの略だよ。
医療と看護を知りたい
NICでは何をするんですか?
医療の研究家
NICでは、看護介入を概念化して、分類するんだ。あらかじめ決められたものの中から、看護診断に応じて選択するよ。
NICとは。
医療用語「NIC」とは、「看護介入分類」を意味します。これは、看護における介入を概念化し、体系的に分類したものです。NANDAの看護診断名(旧称:診断ラベル)と同様に、あらかじめ決められたものから選択して使用します。NANDA、NOCと合わせて「NNN(NANDA-NOC-NIC)」と呼ばれています。
NICとは何か?
看護介入分類(NIC)とは、看護師が患者に対して行う介入を体系的に分類した言葉です。看護業務の質の向上や研究の促進、看護師の教育や評価の基準として活用されています。NICでは、介入を「患者ケアの構成要素」と「介入の目的」という2つの軸で分類しています。患者ケアの構成要素には、安全の確保、快適さの促進、薬物療法の管理などが含まれます。介入の目的には、知識の向上、症状の軽減、機能の改善などが含まれます。
NICの目的と特徴
看護介入分類(NIC)の目的は、看護ケアのプランニング、実装、評価を標準化することです。NICは、看護師が患者に提供する介入を体系的に分類して、明確な用語とその定義を提供しています。これにより、看護ケアの継続性と一貫性が向上し、患者のアウトカムの改善につながります。
NICの主な特徴は、患者の問題や看護の目標に基づいて介入を分類していることです。介入は、身体的、精神的、社会的を含む、患者の健康状態のさまざまな側面を対象としています。また、NICは、介入の実施方法に関する具体的なガイダンスを提供し、看護ケアの質と安全性を確保するのに役立ちます。
NICの分類体系
NICの分類体系とは、看護介入を体系的に分類するための枠組みです。この体系は、看護介入を7つの主要カテゴリに分類しています。
1. -生理的基礎的ケア-基礎的な身体的・生理的ニーズを満たす介入(例体温のモニタリング、創傷の処置)
2. -安全確保-身体的・心理的な安全性を確保する介入(例転倒予防、感染管理)
3. -快適さの増進-身体的および精神的な快適さを提供する介入(例痛みの管理、ストレスの軽減)
4. -社会的ケア-社会的・情緒的ニーズに応える介入(例社会的支援の提供、精神的なケア)
5. -教育-健康に関する知識・スキルを提供し、自己管理を促進する介入(例糖尿病教育、創傷管理の教育)
6. -行動変容-行動を変えるためのサポートを提供する介入(例禁煙支援、摂食障害の管理)
7. -健康システム管理-医療システムの中で看護師の役割を調整・管理する介入(例ケースマネジメント、質改善)
このような分類体系により、看護師は患者のニーズに合わせた適切な看護介入を選択し、患者ケアの質と効率を向上させることができます。
NICの活用方法
NICの活用方法
NICは、看護実践の標準化やコミュニケーションの向上に役立ちます。看護師は、患者のニーズを評価し、適切なNICを選択することで、体系的で効果的な看護を提供できます。たとえば、痛みの管理では、NICの「痛み管理」を使用できます。このNICには、痛みの評価、鎮痛剤の投与、心理的支援などの介入が含まれています。看護師は、このNICを使用することで、患者の痛みの緩和に注力した看護計画を作成できます。
NICと他用語との関連性
-NICと他用語との関連性-
看護介入分類(NIC)は、看護業務を体系化するための用語体系ですが、NANDA-Iの看護診断(ND)や看護のアウトカム分類(NOC)と関連しています。
NDは、看護の対象となる患者の問題を表現する用語体系で、NICは、これらの問題に対処するための看護介入を分類しています。具体的には、NDで特定された問題に関連するNICが選択され、看護計画に反映されます。
また、NOCは、NICを実施した後の効果や患者の状態の変化を表す用語体系です。NICとNOCは、看護の成果を評価するために関連付けられており、看護介入の有効性や患者のアウトカム改善に役立てられています。