障害者の定義と理解
医療と看護を知りたい
先生、『障害者』という言葉の定義を教えて下さい。
医療の研究家
『障害者』とは、障害者基本法によると、『身体障害、知的障害、精神障害その他の心身の機能の障害』があり、それにより『日常生活又は社会生活に相当な制限』を受ける状態にある人のことを指します。
医療と看護を知りたい
日常生活や社会生活に制限を受けるということですか。
医療の研究家
はい。その通りです。肢体不自由や視覚障害、難聴などの身体的な障害だけでなく、知的障害や発達障害、精神疾患などの心身の障害も含まれます。
障害者とは。
医療用語の「障害者」とは、「身体的または精神的な機能に障害があり、その障害や社会的な障壁により、日常生活や社会生活に継続的な制限を受ける状態にある人」と定義されています。
障害者基本法における定義
障害者基本法における定義では、障害者とは「身体障害、知的障害、精神障害その他の心身の機能の障害により、日常生活または社会生活において著しい制限を受け、社会的な障壁により継続的な困難を経験している者」とされています。この定義は、障害を個人の機能障害ではなく、社会参加における障壁と捉えています。すなわち、障害は、個人の身体的または精神的な特徴ではなく、社会環境との相互作用によって生じるものであり、社会が障害者の権利と機会を尊重することで、障壁を軽減し、障害者の社会参加を促進できることを示しています。
身体障害とは
身体障害とは、身体の構造や機能に障害がある状態を指します。この障害は、生まれつきのものである場合もあれば、怪我や病気などの後天的なものもあります。身体障害には、運動機能障害、感覚障害、内臓障害などがあり、その程度や種類は個人によって異なります。身体障害を持つ人は、日常生活や社会参加に困難を伴う場合があり、適切な支援や配慮が必要となります。身体障害の程度や種類によっては、障害者手帳などの公的な制度を利用できることもあります。
知的障害とは
知的障害とは、知的能力が一般平均よりも著しく低い状態を指します。これは、物事を理解したり、解決したり、日常的な行動を示したりする能力に困難が生じます。知的障害は、生まれたときから存在する先天性のものと、事故や病気などの後天的なものがあります。
知的障害の重症度は、軽度、中等度、重度、重度の4段階に分類されます。軽度の場合は、日常生活に支障はないものの、学習や職業上の困難が生じる場合があります。中等度になると、日常生活の一部に介助が必要となり、職業訓練や社会参加にも支援が必要です。重度になると、日常生活動作の大部分に介助が必要となり、言語発達にも遅れが出ることがあります。重度の場合は、日常生活において常に介助が必要となり、特別な医療や教育的支援が必要です。
精神障害(発達障害を含む)とは
精神障害(発達障害を含む)とは、思考、感情、行動に持続的な影響を及ぼす状態を指します。この障害は、個人や周囲の人々との相互作用に大きな困難をもたらします。精神障害には、不安障害、気分障害、統合失調症など、さまざまな種類があります。発達障害には、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動障害、学習障害などが含まれます。これらの障害は、幼少期に始まり、生涯にわたって影響を及ぼす可能性があります。
その他の心身の機能の障害とは
「その他の心身の機能の障害」とは、身体の構造や機能に障害があるわけではないものの、知的な機能や社会的行動に支障がある障害を指します。たとえば、自閉スペクトラム症や注意欠陥多動性障害(ADHD)などが挙げられます。これらの障害は、社会的な相互作用やコミュニケーションに困難をもたらし、日常生活や社会参加に影響を及ぼす場合があります。そのため、このような障害のある人たちは、適切な支援や配慮が必要になってきます。