真珠腫性中耳炎を知ろう!症状と治療法を解説
医療と看護を知りたい
真珠腫性中耳炎の原因は何ですか?
医療の研究家
鼓室の陰圧状態により、鼓膜の扁平上皮細胞が中耳に移動し、蓄積することです。
医療と看護を知りたい
症状にはどのようなものがありますか?
医療の研究家
難聴、耳漏、顔面神経麻痺、めまいです。
真珠腫性中耳炎とは。
-真珠腫性中耳炎-
真珠腫性中耳炎とは、本来中耳にない扁平な皮膚細胞が侵入した状態です。原因によって、生まれつきの先天性と後天性に分けられます。扁平な皮膚細胞が蓄積した塊が白く輝くことから、真珠のように見えることから「真珠腫」と呼ばれています。
真珠腫が大きくなると、周囲の骨を溶かしてへらし、耳の小さな骨や顔の神経、平衡感覚に関わる耳の器官を障害します。その結果、聞こえが悪くなったり、顔が麻痺したり、めまいを起こしたりします。さらに病状が進むと、脳やせき髄の膜に炎症が起きたり、脳に膿がたまるなどの頭蓋内の合併症を引き起こすこともあります。
-後天性真珠腫-
中耳は粘膜という組織で覆われ、外耳道は扁平な皮膚細胞で覆われています。これらを隔てるのが鼓膜です。通常、中耳には扁平な皮膚細胞はありません。
しかし、耳の構造や機能に問題があって中耳が陰圧になると、鼓膜が内側にくぼんで、外耳道の扁平な皮膚細胞が中耳に入ることがあります。また、鼓膜に穴が開くと、外耳道や鼓膜の扁平な皮膚細胞が中耳に入って真珠腫をつくることもあります。
-症状-
症状は、真珠腫が骨を溶かす場所によって異なります。耳の小さな骨が溶かされると音が聞こえづらくなり、内耳が侵されると音が聞こえにくくなったり、めまいを起こしたりします。鼓膜に穴が開くと耳から膿が出ます。また、顔の神経が麻痺したり、中耳の骨が溶けて硬膜に達すると、脳やせき髄の膜に炎症が起きたり、脳に膿がたまるなどの重篤な状態を引き起こすこともあります。
-診断と検査-
耳を直接見て調べる耳鏡検査が診断に重要で、鼓膜に穴がないか、真珠腫がどこにあるかを確認します。また、真珠腫の塊を病理検査して、他の腫瘍と区別を図ります。頭部の骨を撮影するCTスキャンでは、骨の溶け具合や真珠腫の広がりを調べることができます。脳を撮影するMRI検査では、白く光る画像で真珠腫を区別したり、再発がないか確認したりするのに役立ちます。
-治療-
真珠腫を取り除き、再発を防ぎ、溶けてしまった周囲の構造物を再建することが必要です。手術としては鼓室形成術が行われ、病状の広がりによって手術の方法が選択されます。真珠腫を取り残さないように完全に取り除くことが再発を防ぐために重要で、手術後も再発がないか定期的に診察する必要があります。
-先天性真珠腫-
胎児のときに扁平な皮膚細胞が中耳に入り、徐々に大きくなる病気です。鼓膜は正常なので、耳を直接見ると鼓膜を通して中耳に白い塊が見えます。小児の定期健診で発見されることが多いです。症状や治療は、後天性真珠腫性中耳炎と同様です。
真珠腫性中耳炎とは?
真珠腫性中耳炎とは、中耳と呼ばれる耳の中の空間の粘膜に、真珠のような光沢のある腫瘍(真珠腫)ができる病気です。真珠腫は非常に硬く、ゆっくりと大きくなります。20~40代の男性に多く、片耳に発症することが多いのが特徴です。一般的な中耳炎とは原因が異なり、治療も異なります。そのため、正確な診断を受けることが重要です。
症状でわかる真珠腫性中耳炎
-症状でわかる真珠腫性中耳炎-
真珠腫性中耳炎は、中耳粘膜にできた腫瘍によって引き起こされ、慢性的な炎症を伴う中耳の病気です。その症状には以下のようなものがあります。
* -耳だれ- 粘液性または膿性の耳だれが長く続く。
* -難聴- 徐々に進行する難聴。
* -耳鳴り- 耳の中で音が聞こえる。
* -耳閉塞感- 耳が詰まっているような感覚。
* -頭重感- 頭が重く感じる。
* -めまい- めまいが起こることがある。
症状の進行程度は個人によって異なり、初期段階では軽度の症状しか出ない場合もあります。しかし、時間が経つにつれて症状は悪化し、重度の難聴や慢性的な耳だれにつながる可能性があります。
真珠腫性中耳炎の診断と検査
真珠腫性中耳炎の診断と検査
真珠腫性中耳炎を診断するには、耳鼻科医による診察と検査が不可欠です。診察では、医師は症状や病歴を詳しく聞き取ります。また、耳鏡を使用して鼓膜や外耳道を検査し、真珠腫性中耳炎の特徴的な所見を探します。さらに、聴力検査や画像検査(CTスキャンやMRI)を使用して、中耳の構造や真珠腫の広がりを確認することもあります。これらの検査により、真珠腫性中耳炎の確定診断と重症度の評価が可能となり、適切な治療法の選択につながります。
真珠腫性中耳炎の治療法
-真珠腫性中耳炎の治療法-
真珠腫性中耳炎の治療の主な目的は、再発を防ぐために中耳から真珠腫を取り除くことです。治療法としては、鼓膜切開術、中耳剥離術、または両方を組み合わせる方法があります。
-鼓膜切開術-この方法は、局所麻酔下で行われ、耳膜に小さな切開を入れて真珠腫を吸引します。真珠腫が小さな場合や局所的な場合に向いています。
-中耳剥離術-より広範囲に真珠腫が広がっている場合は、全身麻酔下で中耳剥離術が行われます。この手術では、耳の後ろから切開して耳骨や鼓膜を剥離し、真珠腫を直接除去します。
先天性真珠腫性中耳炎の特徴
先天性真珠腫性中耳炎の特徴は、生まれつき耳の中で真っ白な塊ができることです。この塊は、胎児のときに中耳にある上皮細胞が異常増殖したもので、エナメル質や真珠母層を主成分としています。そのため、真珠腫性中耳炎と呼ばれています。先天性真珠腫性中耳炎は、片方の耳に発生することが多く、症状として耳の痛みや耳だれ、難聴などを引き起こします。また、この塊が大きくなると、顔面の変形や神経麻痺などの合併症を引き起こす場合もあります。