終末期医療

終末期医療

医療と看護を知りたい

「終末期医療」について教えてください。

医療の研究家

終末期医療とは、死期が近いと判断された患者に対する医療で、延命目的ではなく、苦痛の緩和やQOLの維持・向上が目的です。

医療と看護を知りたい

終末期医療を受ける対象者はどんな人ですか?

医療の研究家

筋委縮性側索硬化症やガンなど、余命が3か月以内と判断された多臓器不全状態の患者が対象です。

終末期医療とは。

-終末期の医療とケア-

終末期の医療とは、老衰、病気、障害などで死が迫っていると判断された場合に行われる医療です。延命治療は行わず、身体的・精神的・霊的な苦しみを和らげ、生活の質の維持・向上を目的とします。

この医療は、ターミナルケア、終末期看護、緩和ケア、緩和医療とも呼ばれ、専用施設としてホスピスがあります。

-対象者-

終末期の医療は、筋萎縮性側索硬化症や筋ジストロフィー症、アルツハイマー型認知症、進行がんなどで、複数の臓器が衰弱した患者を対象に行われます。一般的に、余命が3か月以内と診断されると、延命治療を中止し、緩和ケアのみが行われます。ただし、余命が短い場合でも、患者や家族の希望があれば終末期医療は行われません。患者本人の意思が尊重され、本人が意思表示できない場合は家族の意思が優先されます。

-実施場所-

終末期の医療は、一般病院の緩和ケア病棟、療養型病院、老人介護施設、障害者介護施設、ホスピスなどの施設で行われます。患者や家族が自宅で過ごしたいと希望する場合には、訪問診療や訪問看護により緩和ケアを実施することも可能です。

-内容-

終末期の医療では、身体的・精神的苦痛の緩和が目標です。具体的には、モルヒネなどの医療用麻薬や鎮痛剤で痛みを軽減します。また、生活の質の維持・向上のため、ホスピスでは通常禁止されているアルコールやタバコの摂取を認める場合もあります。延命治療が行われないため、患者自身の希望を尊重し、他の患者に迷惑をかけない限りは、自由に過ごすことができます。

終末期医療の対象者

終末期医療の対象者

終末期医療とは、余命が数か月から数年に限定された末期の患者に対して、苦痛の緩和や生活の質の向上を目的とした医療です。対象となるのは、がんや心不全、慢性呼吸器疾患、神経変性疾患など、生命を脅かす不治の疾患で、治療による回復が見込めない場合です。

終末期医療を実施する場所

終末期医療を実施する場所

終末期医療の提供場所に関しては、患者や家族のニーズや希望によって異なります。以下はその一般的な場所です。

* -自宅-最も一般的な場所で、患者は慣れ親しんだ環境で最期を迎えられます。医療従事者が訪問して、医療的ケアやサポートを提供します。
* -長期療養型ケア施設-看護師や介護士が24時間体制で対応する施設です。終末期医療に特化したものもあれば、一般的なケアを提供するものもあります。
* -ホスピス施設-終末期の患者に専門的なケアと支援を提供する施設です。快適な環境で、痛みや苦痛の緩和、感情的サポートに重点を置きます。
* -病院-医療機器や専門スタッフが整っており、高度なケアが必要な患者に対応しています。ただし、病院での終末期は、患者にとって快適とは限らない場合があります。

終末期医療・看護において実施されること

終末期医療・看護において実施されること

終末期医療・看護において実施されること

終末期を迎えた患者とその家族に対して提供される医療や看護では、彼らの心身的な苦痛を軽減し、尊厳ある死を迎えられるよう支援することが最優先されます。こうした目的を達成するために、以下のようなケアが行われます。

* -身体的ケア- 痛みやその他の症状の緩和、栄養管理、パーソナルケアの提供。
* -心理的ケア- 不安や抑うつに対処するための心理的サポート、感情的なケア。
* -精神的ケア- スピリチュアルなニーズへの配慮、人生の意義や価値の探求の支援。
* -家族へのケア- 患者を支える家族へのサポート、教育、感情的ケア。
* -ケアマネジメント- 患者や家族のニーズに合わせた個別のケアプランの作成、調整、モニタリング。

これらのケアは、患者の状態や希望に合わせて調整され、患者と家族にとって最適な終末期を迎えられるよう配慮されています。

ホスピスの役割

ホスピスの役割

終末期医療の重要な柱として、ホスピスは末期を迎えた患者とその家族に包括的なケアを提供する施設です。ホスピスは、肉体的、感情的、精神的な苦痛を管理すると同時に、患者の尊厳と快適さを保つことを目的としています。末期疾患の患者に安心で穏やかな最期を迎えてもらうことで、ホスピスは患者と家族の双方にとって貴重なリソースとなっています。

患者の意思尊重の重要性

患者の意思尊重の重要性

-患者の意思尊重の重要性-

終末期医療においては、患者の意思の尊重が極めて重要です。なぜなら、病気によって治療の選択が困難になった場合に、患者の価値観や希望を反映した意思決定を行うことが不可欠だからです。意思尊重により、患者が自分の最期を尊厳を持って迎えることが可能になります。

また、意思尊重は患者の決断の信頼性にもつながります。患者が自分の意思を明確にすることで、医療従事者は患者の治療目標を理解し、患者の希望に沿ったケアを提供できます。さらに、意思尊重によって、患者の家族や医療従事者の精神負担も軽減することができます。明確な意思決定があれば、複雑な医療判断を行う際の倫理的ジレンマを防ぐことができるからです。

タイトルとURLをコピーしました