NO CPR：自然の中で最期を迎えるための選択
医療と看護を知りたい
先生、NO CPRって何ですか？
医療の研究家
NO CPRとは、心肺蘇生を行なわず自然に息を引き取ることだよ。
医療と看護を知りたい
それって治療拒否ってことですか？
医療の研究家
治療拒否ではないよ。無理や無駄な蘇生だけが拒否されるんだ。患者のQOLや緩和ケア治療とも関係が深いんだよ。
NO CPRとは。
「ノーCPR」とは、医療において用いられる用語で、心肺蘇生を行わずに自然な死に方を選択することを意味します。別名「非心肺蘇生」とも呼ばれます。蘇生を行わないという意思表示です。
CPRは心肺蘇生を指し、ノーCPRは「心肺蘇生をしてはいけません」という意味になります。また、「緊急時には心肺蘇生を希望しない」という患者側の意思を表明する方法でもあります。
なお、ノーCPRは「治療拒否」ではありません。心肺停止後の過剰な蘇生行為のみを拒否することを示しています。
ノーCPRは、尊厳死や安楽死の問題とともに、患者の生活の質（QOL）の向上や緩和ケアの治療に大きく関係しています。同様の意思表示には、「DNR（Do Not Resuscitate：蘇生措置を行わないでください）」があります。
NO CPRとは？
-NO CPRとは？-
NO CPRとは、「心肺蘇生を行わない」ことを意味する医療的指示です。心停止もしくは終末期状態に陥った場合に、救命措置や蘇生措置を受けたくない意思表示を表します。これは、自然に最期を迎えることを選択した人が、過剰な医療処置や延命治療を避けるための手段です。NO CPRの指示は、医療に関するアドバンス・ケア・プランニングの一環として、本人の意思に基づいて作成されます。
NO CPRとCPRの違い
NO CPRとCPRの違い
NO CPRは、心停止が起きた際に蘇生措置を行わないという選択です。一般的なCPRとは異なり、心臓マッサージや人工呼吸などの緊急的な蘇生措置を行いません。これは、自然な死を受け入れ、医療介入を最小限に抑えたいという意思表示です。
対照的に、CPRは心停止時に心臓や呼吸機能を蘇生させるために行われる緊急措置です。心臓マッサージや人工呼吸により、心臓の鼓動と呼吸を再開させようとします。CPRは、救急隊員や医療従事者によって行われることが多く、救命率を高めることを目的としています。
NO CPRの法的意義
NO CPR の法的意義
NO CPR の意向を明確にすることは、法的に有効であり、医療従事者は患者の意思を尊重して心臓肺蘇生を行わないことが求められます。この意思表示は、事前に医療機関に提出した文書、または患者が意思表明能力のあるときに医療従事者に直接伝えた口頭での指示などの形で残すことができます。
NO CPR の指示は、患者の自立権と尊厳を保護するものです。患者の苦痛を軽減し、尊厳のある最期を迎えることを優先します。医療従事者は、患者の意向を尊重し、不必要な治療を回避することで、患者の自己決定権をサポートする法的義務を負います。ただし、患者が意思表示能力を失っている場合、または意思表示が不明瞭な場合は、医療従事者は患者の最善の利益を考慮して決定を下します。
尊厳死や安楽死との違い
尊厳死や安楽死との違いについては、NO CPRとは根本的に異なる点があります。尊厳死は、治療の拒否や中止の意思表明によって自然に最期を迎えることを指し、安楽死は医師による積極的な行為によって苦痛を終わらせることを目的とします。一方、NO CPRは、蘇生処置の拒否を意味し、自然な死の経過を妨げるような積極的な治療を行わないことを選択するものです。
QOL向上とNO CPR
QOLの向上とNO CPR
NO CPRの選択は、QOL（生活の質）の向上にもつながります。CPRはしばしば非常に侵襲的な処置であり、肋骨骨折や臓器損傷などの合併症を引き起こす可能性があります。NO CPRを選択することで、こうした苦痛な処置を避け、穏やかで尊厳のある最後を迎えることができます。また、NO CPRは、進行した病状や終末期の患者が、残された時間を自分の価値観や希望に沿って過ごすことを可能にします。