てんかんとは?小児科用語を解説!
医療と看護を知りたい
先生、『てんかん』という用語の意味がよくわかりません。
医療の研究家
`てんかん`は、脳の神経細胞が過剰に興奮して起こる慢性疾患です。繰り返し発作が起こるという特徴があります。
医療と看護を知りたい
発作ってどういうことですか?
医療の研究家
発作とは、筋肉が急に不随意に収縮することです。てんかんは、このような発作が繰り返すことで診断されます。1回だけ発作が起こっても、てんかんとは呼ばれません。
てんかんとは。
医学用語で「てんかん」とは、脳の神経細胞が異常な興奮状態に陥り、繰り返しけいれんを引き起こす慢性的な病気のことです。ただし、けいれんとは骨格筋が急に収縮し、意識をコントロールできない状態を指すため、てんかんとは別の定義があります。1回だけけいれんが起きたり、脳波に異常がみられるだけで症状が出ない場合は、てんかんとは診断されません。
てんかんの定義
てんかんとは、脳内で繰り返される異常な電気活動が原因で、意識障害やけいれん発作を特徴とする慢性の神経疾患です。定義上、生涯に2回以上の無誘発性発作を経験することを指します。無誘発性発作とは、明らかな誘因なしに起こる発作です。てんかんは、すべての年齢層で発症しますが、特に小児期に多く見られます。症状は発作の種類によって異なりますが、一般的な症状には、けいれん、意識消失、異常な感覚や動き、精神状態の変化などがあります。
痙攣との違い
てんかんは神経細胞の異常な電気的活動によって引き起こされる脳の障害です。一方痙攣は、てんかん発作の症状の一つであり、筋肉の激しく制御不能な収縮を指します。てんかん患者は繰り返し痙攣発作を起こしますが、痙攣そのものはてんかんとは別の症状です。
てんかんでは、脳の特定の領域が異常な電気的活動を発生させます。この活動により、筋肉の収縮、感覚の変化、意識の消失などの発作症状が起こります。痙攣は、てんかん発作の一種で、大脳運動野が異常な電気的活動を起こすことで発生します。
つまり、てんかんとは発作を引き起こす基礎的な脳障害であり、痙攣はその症状の一つにすぎません。てんかん患者のすべてが痙攣発作を起こすわけではなく、痙攣を起こす人もすべてがてんかんというわけではありません。
てんかんの診断基準
てんかんの診断基準は明確に定義されており、医師は次の条件をすべて満たす場合に「てんかん」と診断します。
* 繰り返す発作2回以上のてんかん重積発作または無痙攣性発作、または1回の発作後に再発率が60%を超える場合。
* 発作は非誘発性脳外傷、薬物摂取、代謝異常などの明らかな誘因がない。
* 特発性てんかん他の神経学的疾患や構造的異常によるものではない。
小児てんかんの特徴
小児てんかんの特徴
小児期に見られるてんかんは、成人とは異なる特徴があります。症状は発作のタイプによって異なりますが、小児によくみられるのは、全身が硬直して意識を失う「強直間代発作」、部分的に体がけいれんする「部分発作」、意識がぼんやりする「欠神発作」などです。また、発作の回数は成人よりも多く、発達に影響を与える可能性もあります。思春期以降では、成人と同様のてんかん発作が見られるようになります。
てんかん治療の進歩
てんかん治療の進歩は、近年著しいものがあります。かつては、てんかんは治らないとされていましたが、現在は患者の約7~8割が薬物療法によって発作をコントロールできています。また、薬物療法が効かない場合や、副作用の問題がある場合などは、外科的治療が行われることもあります。さらに、てんかん発作の予知・予防を可能にする最新のモニタリング機器の開発や、てんかん発作の根本的な原因究明を目指した遺伝子解析の進展も期待されています。これらの進歩により、てんかん患者さんの治療の選択肢が広がり、より効果的かつ安全な治療が可能となっています。