医療用語『意識障害』を徹底解説
医療と看護を知りたい
「意識障害」ってなんですか?
医療の研究家
意識が混濁したり、呼びかけに反応しなかったりする状態のことだよ。
医療と看護を知りたい
意識障害には2種類あるって聞きました。
医療の研究家
そうだよ。刺激に反応しない場合を「意識混濁」、幻覚や錯乱がある場合は「意識変容」というんだ。
意識障害とは。
「意識障害」とは、脳の働きが低下して意識がぼんやりしたり、周囲の刺激に反応できなくなったり、状況を正しく理解できなくなる状態を指します。
意識障害は、大きく分けて2種類あります。
・意識混濁:周囲の刺激や呼びかけに反応できない状態。
・意識変容:幻覚や錯覚、妄想などの異常な症状が現れる状態。
最も重度の意識障害は「昏睡」と呼ばれ、意識を完全に失った状態です。
意識障害とは?
意識障害とは、わかりやすく言い換えると、「意識が正常に働いていない状態」のことです。意識とは、外界の刺激に対する反応や、自分の思考や行動をコントロールする能力のこと。この意識が障害されると、周囲の状況が理解できなくなったり、適切に反応できなくなったりします。意識障害には、軽度のものから重度のものまでさまざまな程度があり、原因や症状も異なります。軽度の意識障害では、単に注意力が散漫になる程度のこともありますが、重度の意識障害では周囲の刺激にまったく反応しなくなったり、昏睡状態に陥ったりすることがあります。
意識混濁と意識変容の違い
-意識混濁と意識変容の違い-
医療用語の「意識障害」には、意識混濁と意識変容という2つの種類があります。意識混濁は、意識が低下し、周囲の状況を十分に認識できなくなる状態を指します。反応が鈍くなり、呼びかけに応じて会話などの一連の動作ができないのが特徴です。
一方、意識変容とは、意識が変化するものの、低下は見られない状態を言います。幻覚や妄想、錯覚などの異常な知覚や思考を伴うことがあります。また、感情や行動に異常をきたす場合もあります。
意識混濁と意識変容は原因が異なることが多く、意識混濁は脳の機能が低下することによって起こり、意識変容は精神疾患や薬物中毒などが原因となる場合が多いです。
最も重度の意識障害:昏睡
-最も重度の意識障害昏睡-
意識障害の中で最も重篤な状態が昏睡です。患者さんは全く反応がなく、意識がありません。刺激を受けても反応せず、痛覚や光覚などの感覚が完全に消失しています。言語能力や思考能力はありません。昏睡状態に陥った患者さんは、生命維持装置無しでは生存できません。昏睡は脳の広範囲な損傷や、脳への酸素供給の途絶などによって引き起こされます。回復の見込みは損傷の程度によって異なりますが、非常に低い場合がほとんどです。
意識障害の原因
-意識障害の原因-
意識障害の発生にはさまざまな原因が考えられます。外傷など頭部に直接的な力が加わるものと、脳卒中や脳炎などの脳内疾患に大きく分けられます。
頭を強く打ったり、外傷によって脳に直接ダメージを与えると意識障害が起こる可能性があります。また、脳梗塞や脳出血などの脳卒中や、髄膜炎や脳炎などの脳内感染症も意識障害を引き起こす主な原因となります。
さらに、薬物の過剰摂取や代謝異常、低血糖や酸欠状態によっても意識障害が発生する場合があります。これらの原因は脳の機能に直接影響を与え、意識障害につながるのです。
意識障害の治療
意識障害の治療は、その原因によって異なります。脳卒中や頭部外傷など、脳に損傷をきたす場合は、損傷を受けた組織の回復を促進する治療が必要になります。一方、低血糖症や代謝異常などの内科的疾患が原因の場合は、それらの疾患の治療が優先されます。
軽度の意識障害の場合は、安静を保ち、状態の変化に注意します。中程度の意識障害では、挿管や人工呼吸器の使用が必要になる場合があります。重度の意識障害の場合は、脳の腫れや出血の軽減を目的とした外科的処置が必要になることもあります。また、意識障害の患者では、感染症の予防や褥瘡の形成防止のため、適切な看護ケアが不可欠です。