爪に関する医学用語
医療と看護を知りたい
『爪』に関する医学用語について教えてください。
医療の研究家
『爪』はタンパク質の一種であるケラチンでできている組織で、表皮と毛の両方を併せ持つ構造をしています。指先を保護して、指腹に加える力を支えています。
医療と看護を知りたい
爪の構造について詳しく教えてください。
医療の研究家
爪の構造は、露出した部分の『爪甲』、爪の根元の『爪根』、新しい爪を作る『爪母基』、爪の先端の『爪先』、爪甲の裏側の『爪床』、爪甲の両側の『爪郭』、爪床と爪先の境界線の『黄線』、爪甲の根元の白色の部分の『爪半月』、爪甲の根元を覆う『爪上皮』などで構成されています。
爪とは。
-爪に関する用語-
-爪(つめ)-
爪は、皮膚のタンパク質であるケラチンでできており、表皮と毛を併せ持つ組織と考えられています。手足の指先を保護し、指腹にかかる力を支える役割があります。足の爪は、身体を安定させる役割があり、歩行時には爪先に力が加わります。爪は、指先にある爪の根元に位置する爪母基で生成されますが、爪母基が損傷など強い刺激を受けると、正常な爪が生えない場合があります。
-爪の構造-
-爪甲(そうこう、ネイルプレート)-
一般的に「爪」と呼ばれる露出した部分で、死んだ細胞の集合体です。切っても痛みを感じることはありません。爪先を保護する役割があります。
-爪根(そうこん、ネイルベース)-
皮膚の下に隠れた爪の根元の部分で、できたばかりの爪のため柔らかく、後爪郭という部位で保護されています。
-爪母基(ネイルマトリックス)-
爪根にあり、新しい爪を作る細胞が集まっている部分です。爪母細胞が分裂することで新しい爪が生成され、押し出す力によって爪先へと伸びていきます。爪母基が傷ついて正常に細胞分裂できないと、表面に凹凸のある爪が生えたり、正常な爪が生えなくなったりします。
-爪先(そうせん、フリーエッジ)-
爪甲の先端部にあり、爪が爪床から離れて外側へと伸びる部分です。遠離縁とも呼ばれます。爪が伸びるにつれて、爪床から補給される水分が少なくなり、水分不足によって爪が剥がれたり、折れたり、二枚爪になったりします。
-爪床(そうしょう、ネイルベッド)-
爪甲の裏側にあり、薄いピンク色で皮膚に密着している皮膚です。爪が伸びるにつれて爪床からは離れ、色は透明から白色へと変わり、爪床となります。
-爪郭(そうかく、ネイルウォール)-
爪甲の両側にあり、やや盛り上がった皮膚の部分です。側爪廓は爪甲の左右両側を囲む部分で、後爪廓は爪根を覆っている部分をいいます。
-黄線(イエローライン)-
爪床と爪先の境界線で、爪と皮膚が離れる部分です。
-爪半月(そうはんげつ、ルヌーラ)-
半月状の形をした、爪甲の根元にある白色の部分です。生成したばかりの新しい爪は、まだ角質化が進んでおらず、水分が多いため白色に見えます。爪半月の大きさ=健康、とは限りません。
-爪上皮(そうじょうひ、キューティクル)-
皮膚と爪甲の境界線を覆う角質で、甘皮とも呼ばれます。爪甲の根元にある薄い皮膚で、新しく生成された爪甲を保護する働きがあります。乾燥によってささくれができるのはこの部分です。
-成長のサイクル-
子供は新陳代謝が活発なため、大人よりも爪が早く伸びます。また、夏よりも冬の方が爪の伸びが早くなります。爪全体の生え変わりは、大人で1日約0.1mm伸び、爪甲全体の再生には6~12か月かかります。爪には約10~15%の水分が含まれていますが、生え始めの部分は水分が多いので白色に見えます。爪の水分量は季節によって変化するため、乾燥する冬は爪が割れやすくなります。
-爪の不調による疾患-
-巻き爪-
足の爪の両側先端部が内側に曲がった状態のことです。大部分は母趾に発生します。巻き爪には、陥入爪、弯曲爪、爪甲鉤弯症などの種類があります。陥入爪は最も多く発生する巻き爪で、両側性の陥入爪が悪化すると弯曲爪になります。爪甲鉤弯症は爪が分厚くなり、濁った黄色や茶色に変色する症状が高齢者に多く見られます。
-症状-
・爪甲の縁が皮膚に食い込むと圧迫によって痛みが出ます。
・さらに感染すると、赤み、腫れが増し、膿がたまる化膿性肉芽腫ができます。また、異物反応も伴います。
-原因-
・深爪
爪の黄線に沿ってきれいに切ってしまうと、深爪になります。爪周囲の皮膚が盛り上がって爪の成長を妨げ、爪が皮膚に食い込むように伸びてしまいます。その結果、巻き爪が発生したり悪化したりします。爪は四角くカットしましょう。
・誤ったサイズの靴
誤ったサイズの靴を履くと、爪が靴に当たって巻き爪を引き起こすことがあります。
・ハイヒール、つま先のとがった靴
爪を圧迫することで巻き爪を引き起こします。
・指への打撃
足の爪をぶつけたり、指や爪に負担がかかったりすると、爪の側面やその周りの肉の部分に炎症が生じます。
・体質
爪が薄かったり、柔らかかったりなど、個々の体質が原因となる場合があります。
-予防-
・正しい靴の選択
・ハイヒールやつま先のとがった靴の着用は短時間に
・爪を正しく切る
・巻き爪になりかけのときはやすりを使うなど、爪に負担をかけない方法で短くする
爪の構造
爪の構造を理解するには、医学用語を把握することが重要です。爪床(そうしょう)は、爪が生えてくる皮膚の部分で、爪母(そうぼ)は、爪が成長する領域です。また、爪甲(そうこう)は、見えている爪の部分を指し、爪上皮(そうじょうひ)は、爪の根元を覆う皮膚です。これらの構造を理解することで、爪の健康と病気に関する知識が深まります。
成長のサイクル
爪の成長サイクルは、爪が形成され、成長し、抜け落ちるまでの一連のプロセスです。このサイクルは通常、指の爪で4〜6か月、足の爪で12〜18か月かかります。成長サイクルは3つの段階に分けることができます。
最初の段階は増殖期で、爪の付け根にある爪母から新しい爪細胞が生成されます。この段階で爪のほとんどの成長が起こります。
次の段階は硬化期で、爪細胞が硬くなってケラチンというタンパク質で満たされます。この段階で爪は透明になり、硬くなります。
最後の段階は剥離期で、爪は爪床から離れ始め、新しい爪が押し上げられてきます。この段階では爪はもろくなり、欠けやすくなります。
爪の不調によって起こる疾患
爪の不調は、さまざまな疾患の原因となる可能性があります。最も一般的な疾患の1つが、爪白癬です。これは、爪に真菌が感染することで起こる疾患で、爪が白く濁ったり、黄色っぽくなったり、もろくなったりします。また、巻爪は、爪の端が皮膚に食い込むように湾曲する疾患で、痛みや不快感の原因となります。さらに、爪周囲炎は、爪の周囲が化膿したり、腫れたりする疾患で、細菌や真菌が侵入することによって引き起こされます。これらの疾患は、爪の変色、変形、痛みなどの症状を引き起こし、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
巻き爪の症状
-巻き爪の症状-
巻き爪は、爪の一方の縁が外側に向かって内巻きに湾曲する一般的な足の爪の変形です。症状は軽度から重度までさまざまですが、一般的には以下のようなものが挙げられます。
* 爪縁の痛みや圧痛
* 爪の変色や肥厚
* 爪周囲の皮膚の炎症や発赤
* 爪の陥入や化膿
* 歩行時の痛みや困難
初期段階では、痛みや圧痛は軽度で間欠的に発生することがあります。しかし、巻き爪が進行すると、痛みが持続的になり、日常活動に支障をきたす可能性があります。また、巻き爪は感染を引き起こす場合があり、赤みや化膿などの症状が見られることもあります。
巻き爪の原因
-巻き爪の原因-
巻き爪とは爪が内側に湾曲する状態です。この湾曲によって爪の端が皮膚に食い込み、痛みや炎症を引き起こすことがあります。巻き爪の原因は多岐にわたり、遺伝的な要因、合わない靴の着用、外傷、足の変形などが挙げられます。
特に、つま先の細いハイヒールや先の尖った靴を長期間履くと、足の指に過剰な圧力が加わり、爪が湾曲する可能性が高くなります。爪の適切な成長を妨げるような窮屈な靴を履くことも、巻き爪の原因となります。また、足の変形や外傷も爪の成長に影響を与え、巻き爪につながる可能性があります。