赤血球沈降速度検査:赤沈とは?
医療と看護を知りたい
『赤血球沈降速度』ってどういう検査ですか?
医療の研究家
『赤血球沈降速度』は、赤血球の沈殿する速度を測定する検査だよ。炎症反応があると、赤血球の沈降速度が早くなるんだ。
医療と看護を知りたい
炎症があると、具体的に何が変化するの?
医療の研究家
炎症があると、血液中のフィブリノーゲンというタンパク質が増えるんだ。このタンパク質は赤血球同士をくっつけやすくなるから、赤血球が沈殿しやすくなるんだよ。
赤血球沈降速度とは。
「赤血球沈降速度」とは、医療検査で使われる用語です。通称「赤沈」または「血沈」とも呼ばれ、血液に関する検査の一種です。
赤血球沈降速度検査とは
赤血球沈降速度検査とは、採血した血液を試験管に入れて一定時間放置したときの、赤血球の沈降速度を測る検査です。炎症や感染症があると、血液中のタンパク質のフィブリノーゲンが増加することがあります。このフィブリノーゲンは赤血球に付着して赤血球同士をくっつけるため、赤血球が沈降しやすくなります。つまり、赤血球沈降速度が速いほど、炎症や感染症が疑われます。ただし、喫煙や妊娠、貧血などでも赤血球沈降速度は上昇する場合があるため、ほかの検査結果や症状と総合的に判断する必要があります。
赤血球沈降速度検査の目的
赤血球沈降速度検査(赤沈)は、血液中の赤血球が重力によって沈降する速度を測定する検査です。通常、赤血球は血漿中に均等に分布していますが、炎症や感染症があると、血液中に蛋白質やフィブリノーゲンが増加し、赤血球同士がくっつきやすくなります。その結果、赤血球がより早く沈降するようになるのです。
したがって、赤沈検査の目的は、炎症や感染症の有無や程度を推測することです。赤血球沈降速度が高い場合、何らかの炎症や感染症が疑われますが、具体的な病気を確定するには追加検査が必要となります。
赤血球沈降速度検査の測定方法
赤血球沈降速度検査の測定方法は非常にシンプルです。まず、静脈から血液を採取し、垂直に立てられた細い試験管に入れます。この試験管には、抗凝固剤という血液が固まらないようにする物質が含まれています。
その後、一定時間放置します。すると、赤血球はより重く、重力に従って沈降していきます。一方、白血球や血小板は軽いため、ゆっくりと上昇していきます。
一定時間経過後、血液中の赤血球が沈んで占める高さを測定します。この高さが、赤血球沈降速度(mm/h)として結果として示されます。
赤血球沈降速度の正常値
「赤血球沈降速度の正常値」において、赤血球沈降速度(ESR)の検査結果を解釈する上で重要な正常範囲があります。正常値は個人や検査室によって異なりますが、一般的には以下の通りです。
* -男性0~20mm/時-
* -女性0~30mm/時-
ただし、年齢や妊娠の有無などの要因によっても正常値は変動します。例えば、高齢者や妊娠中は ESR がわずかに上昇する傾向があります。したがって、正確な解釈のためには、検査室に記載されている参照範囲を使用することが重要です。
赤血球沈降速度の異常値
-赤血球沈降速度の異常値-
赤血球沈降速度(赤沈)検査の結果が異常値を示す場合、何かしらの健康上の問題がある可能性があります。
-高い赤沈-
高い赤沈は、炎症、感染症、自己免疫疾患など、さまざまな病状を示す可能性があります。また、妊娠、特定の薬物、貧血によっても高くなることがあります。
-低い赤沈-
低い赤沈は、貧血症、白血球の減少、骨髄機能不全など、別の健康上の問題を示す可能性があります。ただし、健康な人でも低い赤沈を示す場合があります。
異常な赤沈は、健康状態を評価するための追加検査が必要になる場合があります。医師は、病歴、身体診察、その他の検査結果を考慮して、異常な赤沈の原因を特定し、適切な治療を決定します。