ファイバースコープとは？ 内視鏡検査の仕組みと種類

ファイバースコープとは？ 内視鏡検査の仕組みと種類

ファイバースコープとは何か

ファイバースコープとは、細い管状の医療機器で、その先端に光ファイバーの束が備えられています。この光ファイバーは、先端部に設置されたカメラから光を伝達し、その先にある組織や器官の画像をモニター上に映し出します。ファイバースコープは、体の奥深い場所や通常では到達できない部位の検査に広く使用されています。

ファイバースコープの仕組み

ファイバースコープは、光ファイバーケーブルを使用して画像を伝達する内視鏡の一種です。このケーブルは、極めて細いガラス繊維で構成されており、光を長距離かつ曲げても送信できます。ファイバースコープの先端には小さなカメラが取り付けられており、このカメラから集光された光が光ファイバーケーブルを通して送り出されます。もう一方の端では、この光が画像処理システムによって処理され、モニターに表示されます。この仕組みにより、医師は体の内部をリアルタイムで観察できるのです。

ファイバースコープの使用目的

ファイバースコープは、体の内部を検査するために使用される内視鏡の一種です。その用途は多岐にわたりますが、主に消化器系、呼吸器系、泌尿器系の検査に使用されます。例えば、胃カメラでは食道と胃の内部を観察し、大腸カメラでは大腸の内部を観察します。呼吸器系の検査では、気管支鏡により気管支と肺の内部を観察します。また、泌尿器系の検査では、膀胱鏡により膀胱と尿道の内部を観察します。ファイバースコープを用いることで、体の内部を直接観察でき、病気の早期発見や診断の精度向上に役立てられます。

ファイバースコープの種類

-ファイバースコープの種類-

ファイバースコープには、主に以下の種類があります。

* -経鼻内視鏡- 鼻から食道や胃に挿入され、主に胃炎や食道がんの検査に使用されます。
* -経口腔内視鏡- 口から食道や胃に挿入され、胃潰瘍や食道静脈瘤の検査などにも使用されます。
* -大腸内視鏡- 肛門から大腸に挿入され、大腸ポリープや大腸がんの検査に使用されます。
* -十二指腸内視鏡- 口から十二指腸に挿入され、十二指腸潰瘍や胆石症の検査に使用されます。
* -逆行性胆管膵管造影内視鏡（ERCP）- 口から十二指腸を通って胆管や膵管に挿入され、胆管結石や胆管がんの検査や治療に使用されます。

ファイバースコープ検査を受ける際の注意点

ファイバースコープ検査を受ける際の注意点については、十分に把握しておくことが非常に重要です。検査前に食事や水の摂取を控える時間が定められていますので、指示に従ってください。検査中は、鎮静剤や麻酔を使用する場合があります。その場合は、検査後に運転したり、重要な決定をしたりすることができなくなりますので、必ず付き添いの方と一緒に来院してください。また、服用中の薬がある場合は、必ず医師に申告してください。検査中は、リラックスして横になった姿勢でいることが大切です。