PET検査のすべて!目的や方法、メリットとデメリット
医療と看護を知りたい
先生、PET検査ってよく聞くんですけど、どういう検査ですか?
医療の研究家
PET検査は、陽電子放射断層撮影の略で、放射性物質を含む薬剤を使って体の機能や代謝を調べる検査なんだよ。
医療と看護を知りたい
放射性物質を使うということですか?大丈夫なんですか?
医療の研究家
使う放射性物質は微量だし、検査後はすぐに体外に排出されるから、心配はいらないよ。PET検査は、がんの早期発見やアルツハイマー病の診断など、さまざまな病気の診断に役立てられているんだ。
PET検査とは。
「PET検査」と呼ばれる医療検査では、体内に放射性物質を含む薬剤を投与し、そこから放出される陽電子(ポジトロン)を検出して体の内部の様子を画像にする方法が使われています。正式名称は「陽電子放射断層撮影」で、核医学検査の一種です。
PET検査とは
PET検査(陽電子放射断層撮影)とは、核医学の一分野で、生体の代謝活動を画像化する検査です。微量の放射性同位元素を注入し、その同位元素が体内の特定の組織や器官に集まる様子を捉えます。PET検査では、通常、経口または注射で放射性ブドウ糖を体内に投与します。ブドウ糖は細胞の重要なエネルギー源であるため、代謝が活発な組織や器官に多く取り込まれます。
PET検査の目的
PET検査の目的は、主に以下の通りです。
* がんの発見と診断 PET検査では、腫瘍細胞が高代謝であることを利用して、がんの発見と診断を行います。
* がんの進行度評価 がんの広がりや進行度を評価し、治療計画の策定に役立てます。
* 治療効果の判定 がん治療の効果を評価し、治療方針の変更の検討に役立てます。
* 再発の早期発見 治療終了後、がんの再発を早期に発見し、適切な治療につなげます。
* 心臓病の評価 心臓の血流や心機能を評価し、狭心症や心筋梗塞などの心臓病の診断や評価に役立てます。
* 脳の機能評価 脳の活動や認知機能を評価し、アルツハイマー病やパーキンソン病などの脳の病気の診断や評価に役立てます。
PET検査の方法
-PET検査の方法-
PET検査では、まず放射性同位元素を結合したブドウ糖(フルオロデオキシグルコース、FDG)が患者に注射されます。 FDGは、細胞が活発にブドウ糖を取り込んでいる場所に集まります。つまり、がん細胞などの急速に増殖している細胞です。
FDGが体内に分布した後、患者は特殊なスキャナーに入ります。スキャナーは、体を囲んで回転し、FDGが放出するガンマ線を検出します。これらのガンマ線によって、FDGが集積している部分の画像が作成されます。この画像を、PET画像と呼びます。
PET画像では、がん細胞などの急速にブドウ糖を取り込んでいる細胞の高い領域が、明るい部分として表示されます。このため、がんの検出や、他の病気の診断にも使用することができます。また、治療の経過を追跡したり、治療効果を評価したりすることもできます。
PET検査のメリット
-PET検査のメリット-
PET検査には、他の画像検査法と比べていくつかの利点があります。まず、体内での機能的情報を提供できることです。これは、病気や異常が組織の構造や外観に影響を与える前に、機能的な変化を検出できることを意味します。そのため、PET検査は、早期発見や疾患の経過観察に優れています。
また、PET検査は感度が高く、小さな腫瘍や転移も検出できます。そのため、腫瘍の再発または進行を早期に発見するのに役立ち、患者の予後の改善につながる可能性があります。さらに、PET検査は全身をスキャンできるため、他の画像検査法では検出できない遠隔転移を発見できます。
PET検査のデメリット
PET検査のデメリットには、以下のようなものがあります。
まず、放射性物質を使用するため、被ばくのリスクがあります。被ばく量は検査の種類や部位によって異なりますが、通常の検査ではX線検査の約10~20倍程度です。ただし、PET検査は必要なときにのみ行われる検査であるため、このリスクは適切に管理され、必要最小限に抑えられるよう考慮されています。
また、PET検査は高額で、他の画像診断検査よりも費用がかかる場合があります。そのため、医師はコストとベネフィットを比較検討して、PET検査が患者にとって最良の選択かどうかを判断します。
さらに、PET検査は時間がかかる場合があります。検査には通常、1~2時間の準備時間と、検査自体が1~2時間かかります。このため、時間を確保できる必要があります。