クレアチニンとは?筋肉の老廃物で腎臓から排泄される
医療と看護を知りたい
クレアチニンについて教えてください。
医療の研究家
クレアチニンは、筋肉で作られる老廃物の1つです。
医療と看護を知りたい
その排出方法は?
医療の研究家
大部分が腎臓の糸球体から排泄されます。
クレアチニンとは。
医療で「クレアチニン」と呼ばれる言葉は、老廃物の一種で、筋肉から生成されます。クレアチニンは主に腎臓の糸球体から体外へ排出されます。
クレアチニンの生成と役割
クレアチニンの生成は、筋肉が活動することで発生する老廃物の1つであり、筋肉の代謝によって主に生成されます。この老廃物はクレアチンと呼ばれる物質が変化したもので、筋肉量の多い人ほど生成量が多くなります。通常、クレアチニンは血液中に溶け込んで全身を循環します。
腎臓におけるクレアチニンの排泄
筋肉がエネルギー代謝を行う過程で副産物として生成されるクレアチニンは、血液中に溶け込み、腎臓に運ばれます。腎臓では、クレアチニンは他の老廃物と一緒に糸球体から濾過され、尿細管を通り抜けます。尿細管では、一部のクレアチニンが再吸収されますが、大部分は尿に排泄されて体外に排出されます。この濾過と再吸収の過程により、血液中のクレアチニン濃度が一定に保たれ、筋肉の代謝状態を反映しています。
クレアチニンの臨床的意義
クレアチニンの臨床的意義は、腎臓機能の評価において重要です。クレアチニンは腎臓から排泄されるため、血中クレアチニン濃度が高い場合、腎臓の濾過機能が低下している可能性があります。また、筋力低下や発熱などにより筋肉が分解されると、クレアチニン濃度も上昇します。そのため、クレアチニンの値を評価することで、腎臓機能の低下だけでなく、筋損傷や悪液質などの全身状態の異常の有無を推測できます。
クレアチニン値の正常範囲と異常値
クレアチニン値の正常範囲と異常値
クレアチニンは一般的に、10代から60代の健康な成人では、血液検査で0.6~1.2 mg/dL程度が正常とされています。男性の方が筋肉量が多い傾向にあるため、女性より多少高くなります。
一方、クレアチニン値が異常値を示す場合、主に2つの原因が考えられます。値が低い場合(低クレアチニン血症)は、筋肉量が極端に少ない状態を意味します。これは、栄養不足や筋萎縮などの疾患が原因である可能性があります。逆に、値が高い場合(高クレアチニン血症)は、筋肉の損傷や腎機能の低下を示唆します。腎疾患や脱水症、多発性骨髄腫などが原因となります。
クレアチニンの測定方法
-クレアチニンの測定方法-
クレアチニン濃度を確認するには、血液検査を行います。採血した血液を分析することで、血清クレアチニン値が測定されます。血清クレアチニン値は、1ミリリットルあたりのミリグラム(mg/dL)で表され、腎機能の指標の一つとされています。さらに、尿検査では、24時間尿中に排泄されるクレアチニンの量を測定することができます。この値から、筋肉量や腎機能を推定することができます。