腎・泌尿器用語「尿毒症」の理解
医療と看護を知りたい
先生、『尿毒症』という言葉の意味が分かりません。
医療の研究家
尿毒症は、腎臓の機能が低下して、体に老廃物がたまる状態のことだよ。
医療と看護を知りたい
老廃物って、具体的にはどんなものがたまるんですか？
医療の研究家
尿素やクレアチニンなどの老廃物が、体に蓄積されてしまうんだよ。
尿毒症とは。
腎臓と泌尿器に関する医学用語で「尿毒症」というものがあります。尿毒症とは、腎臓の機能が低下してしまい、尿中に排泄されるはずの老廃物が血液に蓄積されている状態です。これによってさまざまな症状が現れます。
尿毒症とは
-尿毒症とは-
尿毒症は、腎臓が十分に機能せず、血液中の老廃物を適切に排出できない状態を指します。尿毒症になると、老廃物が体内に蓄積され、さまざまな症状を引き起こします。腎臓の機能が低下する原因は、腎臓病、糖尿病、高血圧などさまざまです。
尿毒症は初期段階では無症状ですが、進行すると、倦怠感、食欲不振、吐き気、むくみ、かゆみ、意識障害などが現れます。また、腎臓が赤血球を作るホルモンを分泌しなくなるため、貧血も起こりやすくなります。尿毒症が重症化すると、心不全、脳卒中、心筋梗塞などの合併症を引き起こす可能性もあります。
症状
尿毒症の症状は、腎臓が適切に機能せず、老廃物や excess fluids が体内に蓄積することで引き起こされます。初期段階では、疲労、食欲不振、吐き気などの非特異的な症状が現れます。進行すると、むくみ（特に足首や手足）、高血圧、呼吸困難、倦怠感などのより深刻な症状が現れます。また、尿量が減少したり、逆に増えたりすることもあります。さらに進行すると、意識障害、痙攣、昏睡など、命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。
原因
尿毒症の原因はさまざまで、腎臓が適切に機能しなくなる場合に発生します。最も一般的な原因には、以下が含まれます。
* 慢性腎臓病（腎機能が徐々に低下する進行性の病気）
* 急性腎不全（腎機能が突然低下する深刻な状態）
* 糖尿病（腎臓に損傷を与える高血糖）
* 高血圧（腎臓の動脈に圧力をかけ、損傷を引き起こす）
* 狼瘡や多発性骨髄腫などの自己免疫疾患（免疫系が自分の臓器を攻撃する）
* 尿路閉塞（尿路内のつまりが腎臓の機能に影響を与える）
* 腎毒性のある薬物（抗生物質や抗がん剤など、腎臓にダメージを与える薬物）
予防
-予防-
尿毒症を予防するためには、その原因となる基礎疾患の管理と治療が不可欠です。慢性腎臓病や糖尿病、高血圧などの疾患を抱えている場合は、医師の指示に従って適切な治療や生活習慣の改善に取り組みましょう。特に、喫煙習慣がある方は、禁煙することが重要です。また、過度の飲酒や肥満も尿毒症のリスクを高めるため、健康的な食事や適度な運動を心がけましょう。
治療
-治療-
尿毒症が進行してしまうと、腎臓の機能が低下して血液中の老廃物が溜まり、生命を維持することが困難になります。そのため、尿毒症の治療は、腎臓機能を代行する「腎臓代替療法」が中心となります。主な腎臓代替療法には、血液透析、腹膜透析、腎移植があります。
* -血液透析-血液を体外に取り出し、透析膜でろ過して老廃物を取り除き、きれいになった血液を体に戻す方法です。週に数回、病院または透析センターで行われます。
* -腹膜透析-腹腔内の腹膜を透析膜として利用し、腹膜を通して老廃物を除去する方法です。自宅で行うことができ、1日数回から数時間、腹腔内に透析液を入れて置きます。
* -腎移植-健康な人の腎臓を移植して、尿毒症患者の腎臓の機能を代行する方法です。海外から提供される腎臓を用いることもあります。