悪性貧血とは?原因や症状、治療方法を解説

医療と看護を知りたい
「悪性貧血」とはどのような病気ですか?

医療の研究家
ビタミンB12の不足によって起こる大球性貧血のことです。

医療と看護を知りたい
原因は何ですか?

医療の研究家
胃粘膜の萎縮による内因子欠乏が原因となります。
悪性貧血とは。
「悪性貧血」とは、胃粘膜の萎縮によって体内でビタミンB12の吸収に必要な「内因子」が不足することによって起こる大球性貧血です。かつては原因不明で致死的な病気であったため、「悪性貧血」と名付けられましたが、「悪性腫瘍(がん)」とは異なる疾患です。
悪性貧血の原因

-悪性貧血の原因-
悪性貧血の主な原因は、胃壁から分泌される内因子の欠乏です。内因子は、食物から摂取したビタミンB12を吸収するために必要なタンパク質です。内因子が不足すると、ビタミンB12の吸収が妨げられ、悪性貧血が発症します。内因子欠乏の原因としては、自己免疫性疾患や胃切除手術などが挙げられます。自己免疫性疾患では、免疫細胞が内因子を産生する胃壁細胞を攻撃して破壊します。また、胃切除手術では、内因子を産生する胃壁の一部が切除されるため、内因子欠乏を招くことがあります。
悪性貧血の症状

-悪性貧血の症状-
悪性貧血は、ビタミンB12(コバラミン)が不足することによって引き起こされる疾患です。ビタミンB12は赤血球の生成に不可欠な栄養素で、その欠乏により赤血球が正常に作られなくなってしまいます。
このため、悪性貧血の主な症状として顕著な貧血が見られます。貧血により、倦怠感、息切れ、動機、めまいなどの症状が現れます。また、神経症状も特徴的で、手足のしびれ、感覚異常、歩行障害などがみられることがあります。さらに、胃腸症状として食欲不振、下痢、便秘などの症状もみられます。
悪性貧血の診断

-悪性貧血の診断-
悪性貧血の診断では、病歴の聴取と身体診察が行われます。医師は、疲労、蒼白、息切れなどの症状について質問します。また、舌の肥大、皮膚の蒼白、爪の変形など、悪性貧血に関連する身体的徴候を調べます。
血液検査が、悪性貧血の診断に不可欠です。 赤血球の数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値を測定します。悪性貧血では、これらの値は低くなります。次に、網状赤血球の数を調べます。網状赤血球は若い赤血球で、骨髄からの新しい赤血球の産生量を示します。悪性貧血では、網状赤血球の数が少ないか、ほとんどありません。
さらに、ビタミンB12と葉酸の血清値を測定します。 悪性貧血では、ビタミンB12の血清値は低く、葉酸の血清値は正常かやや高い場合があります。胃壁細胞抗体と内因子抗体の有無を確認する検査も行われます。これらの抗体は、悪性貧血の原因となる胃壁細胞と内因子の欠乏を示します。
悪性貧血の治療

-悪性貧血の治療-
悪性貧血の治療は、根本的な原因に対処することに重点を置きます。ビタミンB12欠乏症が原因の場合、ビタミンB12注射またはサプリメントを定期的に摂取することで、ビタミンB12レベルを上昇させ、赤血球の産生を正常化させます。根本的な原因が胃切除などの外科手術による内因子の欠乏である場合は、内因子を定期的に注射する必要があります。
また、症状を緩和するための治療も行われます。輸血は、赤血球が不足している重症度の貧血の場合に必要となる場合があります。また、倦怠感や疲れを軽減するために、鉄分サプリメントが処方されることもあります。
悪性貧血の予後

悪性貧血の予後は、早期発見と適切な治療が不可欠です。適切な治療を受ければ、ほとんどの患者さんは普通の生活を送ることが可能です。ただし、胃全摘などの外科手術を受けている場合や、低栄養などの合併症がある場合などは、予後が不良になることもあります。治療を中断すると再発する可能性があるので、定期的な経過観察と治療の継続が重要です。
